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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回・四】くり・栗・みっくす

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「うわー!! 凄い煙ー!!」
悠助の元気な声が聞こえてきた
「おーぅ! 悠!!」
中島が悠助に手を振った
「ケホッ;」
頭に巻いている布で顔を押えた矜羯羅が数歩後ろに下がった
「…んがら大丈夫?」
咽ている矜羯羅に悠助と一緒にやってきた制多迦が声をかけた
「お前等 矜羯羅様になにしてんだよッ!!」
慧喜が中島と南に向かって怒鳴った
「いやぁ? 別に何もしてないよ~ん? ただ煙さんがいい男の方にいっただけのことで」
南がハッハと笑いながら言う
「そうそういい男の方に」
中島もハッハと笑う
「そりゃ矜羯羅様は綺麗だけどお前等今わざとやってたろッ!!」
慧喜が怒鳴る
「そんなこたぁないですぜぃ」
中島が言う
「嘘つけッ!!」
慧喜が更に怒鳴った
「…もういいよ慧喜…」
制多迦に背中を摩られながら矜羯羅が言う
「でも…ッ!!」
慧喜が矜羯羅を見ると矜羯羅の隣の制多迦が嬉しそうに頷いた
「…わかりました…」
ぷぅっと膨れつつ慧喜が返事をした
「大丈夫? きょんがらさん」
悠助が矜羯羅の顔を覗き込んで言う
「…大丈夫だよ…」
何故か嬉しそうに矜羯羅が言った
「…れしいんだね矜羯羅も」
制多迦が言う
「…こじゃ僕等もみんな一緒だからね…みんな同じに見てくれる」
矜羯羅の背中から手を離した制多迦が頭の上にいるクロを乗せ直しながら言った
「…別に」
矜羯羅がふっと笑って顔を上げた