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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回・四】くり・栗・みっくす

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「君達…覚えておいてね」
中島と南ににっこりと笑顔を向けた矜羯羅が言うと中島と南が顔を見合わせた後揃って三歩歩いた
「オット!! しまったァ!!」
そして三歩歩いて立ち止まったところで中島が叫んだ
「どうしたの?」
悠助が聞く
「いっやぁ~…俺等トリ頭だから三歩歩いちゃったら忘れちゃった」
南が【イッケナーィ】的に自分の頭を軽く小突きながら言った
「…自分で自分のこと悪く言ってるような気がするっちゃ…;」
また落ち葉を補充しに来た緊那羅がボソッと言う
「馬鹿だね」
慧喜が悠助の肩に手を置きながら言った
「馬鹿はおいちゃんッ!!」
家の方から聞こえた鳥倶婆迦の声に一同が振り返る
「お!! ばか」
南が手をヒラヒラと振った
「上の名前を抜かすなって言ってるだろうッ!!」
鳥倶婆迦がキーキーと喚く
「ホラホラ! うぐちゃん危ないからね?」
アウトドアコンロを二人で運んできた母ハルミが鳥倶婆迦に言う
「あ、ごめん…えと…お母さん」
鳥倶婆迦が躊躇いがちに言った
「…おかあさん?」
鳥倶婆迦が言うと一同がきょとんとして止まる
「どうしたの皆しておかしな顔になってるわよ?」
アウトドアコンロを下ろした母ハルミが一同を見て言う
「今…うぐちゃんハルミママのことお母さんって言った…」
悠助が言うと一同が頷いた
「そうよ?」
母ハルミがにっこり笑って言う
「じゃあうぐちゃんも家族?」
悠助が聞く
「…駄目…だったかな…おいちゃん…」
一同の視線を受けた鳥倶婆迦が母ハルミの後ろに隠れるようにして言った
「ハルミみたいなお母さん…いいなって…でも…」
「悠助…」
鳥倶婆迦がボソボソと言っている途中で矜羯羅が悠助の頭の上に手を置いて悠助の名前を呼んだ
「僕のお願い聞いてくれるかな」
矜羯羅が悠助ににっこりと笑顔を向けた