税金裏話~所得税
ここでクイズです。
日本の業界で、最も不動産を所有しているのは、どの業界がご存知でしょうか?
答えは、生命保険業界です。
損害保険業界は、生命保険業界に比べれば弱小で、損保業界全部集まって、日本生命一社分にようやく匹敵すると言われています(あくまでも相対的・比較上の弱小であって、私の財布やボキャのような貧弱というわけではありません)。
生保業界>損保業界
この力の差、政治力の差こそ、控除金額の差の原因です。
それを表わす一例として、同じ年金タイプの保険であっても、生保の年金タイプ(生命)は最大控除5万円で、損保の年金タイプ(傷害)は、長期火災とセットでも最大1.5万円でした。
損保業界の要望はありましたが、生保業界は跳ね返していました、その政治力で。
そのため、自動車保険なんか、控除対象の保険になりようがなかったのです、力関係で。
しかし、このところ大きな変化があったので、そうもいかなくなりました。
それは保険業界の再編です。
これにともない、生保・損保の垣根もはずしましょう。あのベルリンにあった壁より低いのだから、簡単なはず。そうなると、控除金額の差が問題になりました。
さあ、どうしましょうか?
多いほうに合わせる…いや、待った! 損保業界は頭打ちじゃないか。
なぜなら、生保では、1人の人間がいくつも生命保険に加入できる(人間の命の価格に上限はない……保険料が払える限り)のと異なり、一つの建物に原則火災保険は一つしか加入できないじゃないか(しかも建物評価額が上限)。
それならば、何か、損保業界を助け、損保を吸収した生保業界の顔を立てる(つまり、政治力とその見返り)には、方法や新商品はないか?
おお、社会問題になった事件がある……となりました。
ご記憶でしょうか?