黒い満月
私は男として、
ミッキッコからここまでお願いされると、きっちりとそれに応えなければなりません。
そして遂に、私は熱い思いを込めて … 勇断一発!
「よっしゃ!
エブリデー・金環蝕の夢 … 1万円で買い取っちゃおう!」
こう叫ぶと、間髪入れずに …
不幸にも、
ミッキッコから予想外の激しいブーイングが。
「えっ、ヨシキ、あんた一体何考えてんの!
私を … なめてんじゃないよ!」
思いっ切りそう返って来ました。
そしてその後、まるで魔女の形相で、容赦のない要求が。
「1万円て、なにさ!
世の中、太陽が月に隠れて暗くなっててもね、
私と同棲している … 珠玉の夢よ、
ヨシキにとっては、愛欲に溺れるハッピーな日々が続いて行く夢よ、
みみっちーこと言わないで … もっと高値で買いなさいよ!」
ミッキッコは買値1万円で自尊心を傷付けられたのか、急に怒り出しました。
「やっぱ、これは恐ろしいことぞよのー」
私の全身に震えが走りました。