キミと一緒!
「?――――にゃっ!??」
「聞き分けの悪い動物はも持ち上げればいいのです」
「言ってる意味わかんねーし!!」
そう言うとスタスタ歩いてしまった。
「うーん・・・・・おんぶの方がいいかも」
「えっ・・・・っえ!!??」
今度はおんぶをされてしまった。恥ずかしい。この年にでもなっておんぶって・・・・
けど
「隆樹兄っていい匂いするね」
「え?皆同じ柔軟剤じゃないの?」
「凄く・・・いい、にお・・・・い・・・・」
「・・・・・・朱莉君?朱莉君!?・・・・・寝ちゃった、みたいだね」
俺はいつの間にか寝ていた。そして、さっきまで考えていたことも忘れた。
隆樹兄の背中はとても心地よく暖かかった。もし、本当に兄弟がいたらこんな感じなのかな
そうして俺は、家に着くまでずっと寝ていた。
「━━━━ん・・・」
『あ、起きた』《ん・・・って可愛すぎなんですけど!!》←心の声
「んーーーーー・・・・・って、ふぉっ!!!??」
―ここ、は・・・・家。そっか・・・俺、寝てたのか
「あ、着替えはあまりにも濡れていたから着替えさせたからね」
「あ、う、うん・・・」
―雨、降ってたんだたな。
数分間の沈黙の中、話をし始めたのは有利だ。
「朱莉君も、皆も・・・いい?」
「・・・・・」
何時になく真剣な有利を前に朱莉は少し戸惑いながらも、話を聞いた。
「朱莉君には、謝っておきたいんだ。・・・・あんな形で言っちゃって・・・・」
「あっ・・・いや・・・謝んないで・・・。俺も急に飛び出しちゃって・・・」
「・・・ありがとう。・・・・・ん、じゃ・・・」
少しの間、沈黙が続いた。きっと有利は言うのにためらっているのだろう。兄弟のこと・・・朱莉が傷つかないように・・・
「僕達と朱莉君は本当の兄弟ではない。けど・・・本当の家族のように過ごして行きたい。ずっと、ずっと・・・」
「!!」
「それは、僕等も同じだよ。例え朱莉君が本当の兄弟じゃなくても、僕等の大切な弟って思ってるよ」
「う、うん・・・・僕は、朱莉君が気に掛けてくれたおかげで少しずつ人と話せるようになった・・・・から」
「・・・・俺も・・・俺も、やっぱり血の繋がってねーっつっても、俺の下に弟が出来たようなモンだし・・・・」
「・・・・・どうやら、考えていることは僕等同じってことだね。・・・・・と、言うわけです。朱莉君の意見を聞きたい」
「あ、あの・・・・俺は・・・・」
-何を言ったらいいのだろう、分からない。けど・・・迷惑かけるかも、しれないし・・・
だが、朱莉の口からは思っているのとは違った結果だった
「俺、は・・・・」