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茶房 クロッカス その3

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 俺は気になって、一番最初のプレゼントを引いたあかはなさんの傍に行ってみた。
「あかはなさん、プレゼントは何だったんですか?」
「いやぁ〜嬉しいことに、これだったんですよ!」
 そう言ってあかはなさんが見せてくれたのは、薄いブルーの石を付けたループタイだった。
「ほう〜、これはいいじゃないですか! あかはなさんならぴったりお似合いですよ。さっそく付けてみたらどうですか? あっ、それよりも誰からのプレゼントだったんですか?」
「それが……」
 何だかモジモジしてあかはなさんが言い難そうにしている。
「あっ、それなら、私からですよ!」
 声の方を見ると、みっこさんがニコニコしながらこちらを見ている。
「おっ、これはみっこさんのプレゼントだったんですか。へぇ〜〜」
 さっきまで仲良く一緒に踊っていた相手からのプレゼントとあっては、あかはなさんも嬉しくて照れてしまうのも無理はない。
「じゃあ、あかはなさん。みっこさんにちゃーんとお礼を言って下さいよ」
「ところで、みっこさんのは何だったんですか?」
 俺が尋ねると、
「これなんですよ。ふふっ」
 何やら四角い本のようだ。
「うん? これは?」
「ふふっ、これね、アルバムなんですよ。私、写真を撮るのが趣味だから、本当に丁度いいわ」
「へぇーー、そんな趣味があったんですか? でも良かったですね。ぴったりで」
「ええ、ホントに」
「で、それは誰から?」
「えっとー、重さんって書いてあるわ」
「ほう、重さんでしたか……」
 俺はみっこさんに重さんを指して、彼ですよ、と教えた。
 その時ひと際大きな声がした。