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茶房 クロッカス その3

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 その後、ランチタイムは慌ただしく過ぎて行き、沙耶ちゃんと二人のまったりタイムがやって来た。
「なぁ、沙耶ちゃん。良くんとはどうなんだぃ?」
「どうって……?」
「彼とは恋人同士なんだろ?」
「うーん……、まあそう言えなくもないけど、違うような気もするし……」
「え? だって付き合ってるんだろ?」
「うーん、結構小さい時から一緒にいたから、いつもそばにいるのが当たり前みたいになってて、あんまり考えたことないんですよねぇ」
「ふぅーん、そう言う関係もあるのかな? でも彼は優しくっていい人みたいじゃないか」
「まぁそうですねぇ。でも優しいだけじゃ、なんか物足りない気もするし……」
「そんなものかなー?」
 正直、俺には分からないなぁ。俺たちの若い頃と、沙耶ちゃんの年代では、恋愛も違うんだろうか……?
「――あのさぁ、沙耶ちゃん。夏季さんどうすると思う? 重さんの誘い……」
「さぁ、どうかなぁ? 多分マスターに振られたと思ってるだろうし……」
「そうか……」
《夏季さんは重さんの誘いを受けるんだろうか?》
 俺はなぜかそのことが頭から離れなかった。