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進化するパスワード

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第八段階は … 「御奉仕」。
人は世俗的に生きて来た末に、社会にあるいは世の中に何かを恩返ししたいと思うようになる。
パスワードは、そう言った気持ちを表現した社会貢献型となる。

例えば、「machiwokireinisimasu(街を綺麗にします)」とか、
「volunteerganbaruzo(ボランティア頑張るぞ)」とかだ。
打ち込みながら、毎日そこに励みを見出すようになるのだ。

今の高見沢の暮らし振りからして、こんな段階があり得るのかと疑いたくもなるが、いずれ機が熟せばこの段階に進化して行く事だろう。

そして、第九段階は … 「感謝」。

人の生涯、そこには苦労もあったし、波乱もあった。
しかし、ここまで来れたのも社会のお陰/皆様のお陰。
殊勝な気持ちを採用した感謝感謝のパスワードとなる。

具体的には、例えば「minasamanikansya(皆様に感謝)」とか、
「kansyakangekiamearare(感謝感激雨霰)」とかだ。

さてさて、それでは最後の第十段階、それは何がテーマになるだろうか。

それは「辞世」パスワード。
これこそが、本人にとっての究極のパスワードとなる。


作品名:進化するパスワード 作家名:鮎風 遊