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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回】ばかVSバカ

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ゴス

言いかけた鳥倶婆迦の丁度額の文字に阿修羅が指をつきたてた
「なにするんだッ!!;」
鳥倶婆迦が額を押さえて怒鳴る
「計算計算計算…計算で出るのは計算できるものだけなんでよ? ばか」
阿修羅が言う
「あんなぁ…ばか…計算できないものもあるんよ?」
「何…」
鳥倶婆迦を下ろした阿修羅が腰に手を当てた
「ここ?」
阿修羅が自分の胸を親指で刺した
「うっわクッサ~;」
ソレを見ていた京助と中島が同時に言う
「うっわヒッド~; 竜のボンもでっかいのも;」
阿修羅が言った
「ココってことはアレでしょ? ハーツ?」
南が指でハートを作った
「気を取り直しまして…いいか? ばか…ココロっちゅーのは絶対計算できないんよ」
阿修羅が鳥倶婆迦の胸を指で押して言う
「ココロは十人十色って…人それぞれそしてソレがまた変わってそれぞれ…わからないか? こんがらっちょとタカちゃんが変わったって」
阿修羅が言うと京助が手を叩いた
「そっか! 思い出した思い出した【お二方】!! 慧喜だ慧喜ッ!!」
京助が言う
「その慧喜だってそうだろがや? 変わったぞ~…びっくらすんぞばか」
阿修羅が笑う
「…でも…おいちゃん…計算が…」
鳥倶婆迦が俯いた
「おいちゃん…計算ができなかったら…何もできないんだよ…だから計算…は…」

ペンッ

「な…;」
阿修が鳥倶婆迦の頭の上にのせた自分の手の上から鳥倶婆迦の頭を叩いた
「やってみ?」
にーっと笑った阿修羅が鉄棒を指さした
阿修羅の指差した鉄棒を鳥倶婆迦が黙って見る
「おいちゃんはできなかったんだ…」
鳥倶婆迦が俯いて呟いた
「初めてやったんだろ? できなくてもいいじゃん」
京助が言う
「でも!! でも…緊那羅はできてたんだ…おいちゃんはできなかったけど…」
そう言った鳥倶婆迦の声は震えていた
「私は…;」
いきなり名指しで口に出された緊那羅がうろたえる
「ラムちゃんはラムちゃん!! アンタはアンタでしょ」
阿部が鳥倶婆迦の顔を覗き込んだ
「アタシだってできるかできないかだもん今も」
「俺なんかできないよ~?」
阿部が言うと南も言う
「できなかったから…おいちゃんは天才じゃないんだ…よ…計算も間違ったし…っ」
鳥倶婆迦が鼻を啜りながら言った
「違うだろがばか」
阿修羅が鳥倶婆迦の頭を撫でて言う
「お前さんが今なりたいってゆーて竜のボンと勝負してるのは何だや?」
ポフポフと鳥倶婆迦の頭を軽く叩いて阿修羅が聞いた
「……馬鹿…」
鳥倶婆迦が小さく言った
「だろがな? だからいいんよ」
阿修羅が鳥倶婆迦を抱きあげた
「馬鹿は一発でできなくてもいいんよ。何回も何回もやっていいんよ…な?」
阿修羅が生徒達を振り返ってニーっと笑う
「まぁ…そーいうことにしときますか」
坂田が口の端をあげて笑って言った
「計算一回間違えたってことはお前も馬鹿の秘めたる可能性があるってことだ! 頑張れ~!」
男子生徒が言う
「そー! 馬鹿になれるなれる!!」
女子生徒も口を挟んだ