終わりのない物語
はつかさんとためらいつつも手をつなぎ寄り添いながら真夏の雪を眺めていたとき彼らは突然現れた。学校の屋上のドアを蹴り破って。
「おらぁ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!ってここどこだ?」
その声に驚き振り返る僕ら。
そこにいたのはほぼ全裸の剣士と彼に背負われている女性。
そして、その女性は眠っているように見えた。
「だだだ、だれよあんたたち!!!何それ剣!?しかも服着て無いじゃない!」
「どんだけ変態なのよ・・・」そう小声で呟きながら下を向くはつかさん。
「これは事情があるんだよ!・・・ってお前達のほうが変な格好じゃねーか!」
そこで僕は自分が変なはっぴを着ていることに気づく。
それに隣のはつかさんは巫女服だ。
確かにそういわれてもしょうがない格好だ。
「で、あんたら・・・誰?」
はつかさんが剣士に向かって恐る恐る尋ねる
僕の手を握る力が強くなる。
「ああ、俺はルーク!で背中のこいつはティア・・・色々あってつかれきって寝てるんだ」
「あ、あ~・・・そうティアなくて・・・どっからきたの?一体何者?」
頭を抱えながらしゃがんで下を向くはつかさん。
それでも僕の手は離さない。
それが信頼の証のようで嬉しかった。
「いや~でっかい蜘蛛がウヨウヨしてる穴からでようとしたらここにきちまってよ」
剣士・・・いや、ルークはさらにわけのわからないことを話し出す。
「・・・せっかく良い雰囲気だったのに」とむくれるはつかさん。
「何だかわけわけんねーとこ来ちまったみたいだけど、とりあえず助かったようだな」
と、むくれるはつかさんを無視しつつ明るい様子で話し続けるルーク。
だが、その表情には何処か不安が見え隠れしている。
僕は思い切って彼の背中の女性について尋ねる。
「その子眠ってるっていうか・・・凄く消耗してるようだけど本当に大丈夫?」
「・・・ああ、実は魔力を使い果たしちまってちょいやべーんだ」
「ホントは何処かでゆっくりやすませてやりてーんだけど・・・」と呟くルーク。
「よかったらうちで休んできなよ」
自然とそんな言葉が口をついて出た。
脇ではつかさんが「ええ!?こんな奴らよんで平気なの???」と騒いでいる。
「ホントか!そりゃありがてぇ・・・じゃあ、わりーけどその言葉に甘えさせてもらうぜ」
心から嬉しそうな顔をするルーク。
そこまで喜ばれると申し出たこちらとしても嬉しい。
「うん、じゃあ行こう・・・良かったらはつかさんも来てもらえると助かる」
「行く!!!もちろん行く!いや、行きたい!!!!!」
はつかさんも凄く嬉しそうだ。
何だかちょっと恥ずかしい。
そして、僕ら四人は真夏の雪の中を歩き僕の家へと向かった。
「へぇ~!これがリョウ君の家なんだ!!!立派な家だね!もしかしてお金持ち?」
「いやいや普通のサラリーマンだよ、この家だってまだローンも残ってるし、ホント普通」
そんな会話をかわしながら家の玄関の鍵を開ける。
両親は共働きなのでこの時間はまだ家にはいない。
今なら彼らを家に上げても平気だろう。
はつかさんの言う事を信じるならお盆だからどこかで倒れているのかもしれない。
まあ、明日になれば帰ってくるだろう。
・・・彼らの子供としてはちょっと薄情な考えかもしれないけど。
「よーし!じゃあ、あがらせてもらうぜー!!!」
ルークがのんきにそういいながら土足のままで家に上がりこむ。
ちょっとそこら辺は気にして欲しかったが文化が違うのかもしれないと自分を納得させる。
「ちょっと!!!あんた少しくらい遠慮しなさいよね!!!!!」
そんなルークに大声で文句をつけるはつかさん。
「大丈夫だから・・・気にしないではつかさん」
「でも、こういうとこしっかりしておかないとどんどん図々しくなるよ、あいつ」
「多分、彼は早く背中の彼女・・・ティアさんだっけ?彼女を休ませたいんだと思う」
「・・・そっか、そうだね、ああ見えて結構繊細なのかもしれない」
「「彼」もそうだったし・・・」と誰かのことを思い出してる様子のはつかさん。
少しだけ気になる。
「はつかさんも上がってよ、今日は疲れたでしょ?少しやすまないと」
「あ、ありがと、じゃあそうさせてもらうね」
彼女はぎこちなく靴を脱ぎ丁寧にそろえ家に上がる。
「上がってすぐ右にリビングがあるからそこで休んでて」と僕が言うとはつかさんは「うん」といってリビングへ向かう。
僕が玄関で靴を脱いでいるとはつかさんのでかい声が聞こえた。
何事かと思いそちらを見る。
「あ、あんた、なにやってんのよ!!!ひとんちの冷蔵庫勝手にあさって・・・」
僕が急いで靴を脱ぎリビングへ向かうとルークが冷蔵庫の中に入っていたお中元のハムを口にくわえて「ふぐ!ふぐふぐふぐ!!!!」と何かを言おうとしていた。
・・・多分相当腹が減ってたんだろう。
瞬間、はつかさんがルークの腹にけりを入れた。
思い切りの良い蹴りが見事に彼のみぞおちに決まる。
そして、ルークの口から飛び出すハム。
ハムは宙を舞い床に落ちる。
「てめー!人が飯食ってんのに何すんだ!!!」
はつかさんのキックが相当効いたのか腹を押さえながら怒鳴るルーク。
「人んちの物勝手に食ってんじゃねーこの泥棒!!!」
にらみ合う二人。
「まずい!」と思い二人の間に割って入る僕。
「二人とも落着いて!・・・ルーク、冷蔵庫の中の物は好きに食べて良いよ」
「ホントか!?お前いい奴だな~・・・こいつと違って」
と、僕に感謝の言葉を述べながらはつかさんを挑発するルーク。
・・・だからそういうことはやめてほしいのに。
「な・ん・だ・と!!!お前は・・・はっ!!!リョウ君・・・ごめん!!!」
どうやらやっと僕の存在に気づいてくれたようで顔を赤くしながら謝るはつかさん。
・・・何だか少し可愛い。
ようやく落着いた僕は辺りを見回す。
ルークの背中にいた彼女・・・ティアはソファに寝かされている。
そして、その側に彼が持っていた剣が床に直接突き刺さっている。
う~ん・・・果たしてこれは注意すべきなのだろうか?
やはり言っておいた方が良いなと思いルークに声をかける。
「・・・ルーク、この剣だけはなんとかしてくれないかな?」
というと冷蔵庫の中身をあさっていたルークはこちらを向き。
「ああ、わりーわりー今すぐ片付けるよ!」
といって、剣の所まで行き床から引き抜くと今度は壁に突き刺した。
・・・何だか頭が痛くなってきた。
とりあえず、またはつかさんと喧嘩を始めそうだったのではつかさんの気をそらそうと彼女に話しかける。
「はつかさん、気になってた事があるんだけど・・・」
「あ・い・つ~!!!・・・ん?なに???」
どうやら成功したようだ。
「さっきから気になってたんだけどさ、きな粉降り止まないよね?」
「うん、実はそれ私も気になってた・・・こんなに作った覚えないのにずっと降ってる」
「そうとても人一人で作れる量じゃ無いと思うんだ・・・これって僕が関係してるのかな?」
「おらぁ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!ってここどこだ?」
その声に驚き振り返る僕ら。
そこにいたのはほぼ全裸の剣士と彼に背負われている女性。
そして、その女性は眠っているように見えた。
「だだだ、だれよあんたたち!!!何それ剣!?しかも服着て無いじゃない!」
「どんだけ変態なのよ・・・」そう小声で呟きながら下を向くはつかさん。
「これは事情があるんだよ!・・・ってお前達のほうが変な格好じゃねーか!」
そこで僕は自分が変なはっぴを着ていることに気づく。
それに隣のはつかさんは巫女服だ。
確かにそういわれてもしょうがない格好だ。
「で、あんたら・・・誰?」
はつかさんが剣士に向かって恐る恐る尋ねる
僕の手を握る力が強くなる。
「ああ、俺はルーク!で背中のこいつはティア・・・色々あってつかれきって寝てるんだ」
「あ、あ~・・・そうティアなくて・・・どっからきたの?一体何者?」
頭を抱えながらしゃがんで下を向くはつかさん。
それでも僕の手は離さない。
それが信頼の証のようで嬉しかった。
「いや~でっかい蜘蛛がウヨウヨしてる穴からでようとしたらここにきちまってよ」
剣士・・・いや、ルークはさらにわけのわからないことを話し出す。
「・・・せっかく良い雰囲気だったのに」とむくれるはつかさん。
「何だかわけわけんねーとこ来ちまったみたいだけど、とりあえず助かったようだな」
と、むくれるはつかさんを無視しつつ明るい様子で話し続けるルーク。
だが、その表情には何処か不安が見え隠れしている。
僕は思い切って彼の背中の女性について尋ねる。
「その子眠ってるっていうか・・・凄く消耗してるようだけど本当に大丈夫?」
「・・・ああ、実は魔力を使い果たしちまってちょいやべーんだ」
「ホントは何処かでゆっくりやすませてやりてーんだけど・・・」と呟くルーク。
「よかったらうちで休んできなよ」
自然とそんな言葉が口をついて出た。
脇ではつかさんが「ええ!?こんな奴らよんで平気なの???」と騒いでいる。
「ホントか!そりゃありがてぇ・・・じゃあ、わりーけどその言葉に甘えさせてもらうぜ」
心から嬉しそうな顔をするルーク。
そこまで喜ばれると申し出たこちらとしても嬉しい。
「うん、じゃあ行こう・・・良かったらはつかさんも来てもらえると助かる」
「行く!!!もちろん行く!いや、行きたい!!!!!」
はつかさんも凄く嬉しそうだ。
何だかちょっと恥ずかしい。
そして、僕ら四人は真夏の雪の中を歩き僕の家へと向かった。
「へぇ~!これがリョウ君の家なんだ!!!立派な家だね!もしかしてお金持ち?」
「いやいや普通のサラリーマンだよ、この家だってまだローンも残ってるし、ホント普通」
そんな会話をかわしながら家の玄関の鍵を開ける。
両親は共働きなのでこの時間はまだ家にはいない。
今なら彼らを家に上げても平気だろう。
はつかさんの言う事を信じるならお盆だからどこかで倒れているのかもしれない。
まあ、明日になれば帰ってくるだろう。
・・・彼らの子供としてはちょっと薄情な考えかもしれないけど。
「よーし!じゃあ、あがらせてもらうぜー!!!」
ルークがのんきにそういいながら土足のままで家に上がりこむ。
ちょっとそこら辺は気にして欲しかったが文化が違うのかもしれないと自分を納得させる。
「ちょっと!!!あんた少しくらい遠慮しなさいよね!!!!!」
そんなルークに大声で文句をつけるはつかさん。
「大丈夫だから・・・気にしないではつかさん」
「でも、こういうとこしっかりしておかないとどんどん図々しくなるよ、あいつ」
「多分、彼は早く背中の彼女・・・ティアさんだっけ?彼女を休ませたいんだと思う」
「・・・そっか、そうだね、ああ見えて結構繊細なのかもしれない」
「「彼」もそうだったし・・・」と誰かのことを思い出してる様子のはつかさん。
少しだけ気になる。
「はつかさんも上がってよ、今日は疲れたでしょ?少しやすまないと」
「あ、ありがと、じゃあそうさせてもらうね」
彼女はぎこちなく靴を脱ぎ丁寧にそろえ家に上がる。
「上がってすぐ右にリビングがあるからそこで休んでて」と僕が言うとはつかさんは「うん」といってリビングへ向かう。
僕が玄関で靴を脱いでいるとはつかさんのでかい声が聞こえた。
何事かと思いそちらを見る。
「あ、あんた、なにやってんのよ!!!ひとんちの冷蔵庫勝手にあさって・・・」
僕が急いで靴を脱ぎリビングへ向かうとルークが冷蔵庫の中に入っていたお中元のハムを口にくわえて「ふぐ!ふぐふぐふぐ!!!!」と何かを言おうとしていた。
・・・多分相当腹が減ってたんだろう。
瞬間、はつかさんがルークの腹にけりを入れた。
思い切りの良い蹴りが見事に彼のみぞおちに決まる。
そして、ルークの口から飛び出すハム。
ハムは宙を舞い床に落ちる。
「てめー!人が飯食ってんのに何すんだ!!!」
はつかさんのキックが相当効いたのか腹を押さえながら怒鳴るルーク。
「人んちの物勝手に食ってんじゃねーこの泥棒!!!」
にらみ合う二人。
「まずい!」と思い二人の間に割って入る僕。
「二人とも落着いて!・・・ルーク、冷蔵庫の中の物は好きに食べて良いよ」
「ホントか!?お前いい奴だな~・・・こいつと違って」
と、僕に感謝の言葉を述べながらはつかさんを挑発するルーク。
・・・だからそういうことはやめてほしいのに。
「な・ん・だ・と!!!お前は・・・はっ!!!リョウ君・・・ごめん!!!」
どうやらやっと僕の存在に気づいてくれたようで顔を赤くしながら謝るはつかさん。
・・・何だか少し可愛い。
ようやく落着いた僕は辺りを見回す。
ルークの背中にいた彼女・・・ティアはソファに寝かされている。
そして、その側に彼が持っていた剣が床に直接突き刺さっている。
う~ん・・・果たしてこれは注意すべきなのだろうか?
やはり言っておいた方が良いなと思いルークに声をかける。
「・・・ルーク、この剣だけはなんとかしてくれないかな?」
というと冷蔵庫の中身をあさっていたルークはこちらを向き。
「ああ、わりーわりー今すぐ片付けるよ!」
といって、剣の所まで行き床から引き抜くと今度は壁に突き刺した。
・・・何だか頭が痛くなってきた。
とりあえず、またはつかさんと喧嘩を始めそうだったのではつかさんの気をそらそうと彼女に話しかける。
「はつかさん、気になってた事があるんだけど・・・」
「あ・い・つ~!!!・・・ん?なに???」
どうやら成功したようだ。
「さっきから気になってたんだけどさ、きな粉降り止まないよね?」
「うん、実はそれ私も気になってた・・・こんなに作った覚えないのにずっと降ってる」
「そうとても人一人で作れる量じゃ無いと思うんだ・・・これって僕が関係してるのかな?」