カナダの自然に魅せられて ~トロントへ~
冷房で冷え切ったSFの待合室から外を眺めた。
SFの空港は広い。さすがだ!
窓からたくさんの機体が見えた。懐かしいANAのマークも見えた。
ターミナルとターミナルを結ぶモノレールがひっきりなしに往復していた。どれだけの広いのだろうこの空港は!!
待合室は少しでも体を動かさないと凍えそうな寒さだ。
ターミナルに入っているお店を右から左へ、上から下へ何度もウロウロしたが、時計の針は全然進まない。どうやって時間を潰そう。
この旅行にと持ってきた小説は全部読みきった。私が本を読んでいる間にも姉はあっちこち廻り、どこに行ってるのかなと思ったら、やっぱりお土産を探していた。
最後の一人のお土産が決まっていなかったようだ。
ロビー内のお店なのに、アロマのリラクゼーション店やうどん屋さんまであった。アメリカなのに「うどん」なのだ!
国内線のロビーでは見たことのないようなお店ばっかりだったので、珍しそうにぐるぐる回ってのぞいてみた。
寒いから、あつーいおうどんを食べたいなあ〜と思ってお店まで行くと、すでに満席。
仕方ないので、お菓子でおなかを満たそうとお菓子売り場へ。
アメリカ$を持っていなかったので、カナダ$をアメリカ$に両替してそれでお菓子を買った。
幸運なことに、両替所はすぐ近くにあった。
今まではずっと美月に頼っていたけれど、今日は美月がいないのに一人で両替することができた(^0^)v
10日間も外国にいると、一人でできることも多くなってくるんだと、自分ながら感心した。
やっと、搭乗時間になった。
帰りの飛行機の座席は何と最後尾の二人席。トイレも近く、スタッフの控え室も近くだったのはラッキーだった。
その二人席の窓からSFの街が眼下に見えた。
山肌に「SAN FRANCISCO」と大きな文字が書いてあった。ちょうど成田にも「NARITA]と書いてあったように。
川の中洲のようにも見える海の浅瀬(埋め立て地?)のようなところに広い広い工場のような建物が続いていた。何のの工場かなあ?
機体の高度が少し上がると、今度は、長い長い橋がかすんで見えた。
「あれが、ゴールデンゲートブリッジ!?」
と思ったが。
ゴールデンゲートブリッジは確かつり橋だったように思うから違う。でも大きな橋だよ。なんという名前なんだろう?
眼下に見えるのは、沈下橋のような形だったが、橋桁が高いのでもちろん橋は沈みそうにない。
橋の上を車が次々に走っていた。しかし吊り橋ではなかった。
後で調べたら、マティオ橋といって、長さ12キロメートルもある長〜い橋だった。
飛行機の高度はドンドン上がる。
街並みはかすみ、あ〜、雲が迫ってきた。
とうとう、真っ白な雲の上に出てしまった。もう何も見えない。
後は、関空に無事に到着するのを祈るだけ。
すっかり機内食にも慣れ、寛いでしまった姉と私は、ビールを頼み、次にCAさんが回ってきてくれたときにはワインまで頼んでしまった^^;
二人ともいい気分で帰りの飛行機を楽しんだのだった。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~トロントへ~ 作家名:ねむり姫