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カナダらしく洒落た建物だったが、でも、思っていたようなホテルではなかった…。ホテルの名前も出ていない。
玄関を開けると、靴箱に靴がたくさんいれてあり、スリッパまであった。
『ドアの鍵はきちんしめましょう。』
と日本語で書いてあった。それを見ながら全然違和感を感じなかった。でも、ここはカナダなんだ。

リビングには、ご主人が犬を抱いて座っていた。奥さんが日本人で、ご主人はカナダ人。
日本人の旅行者がよく利用しているらしい。
そのリビングには、共有のパソコンが置いてあって、自由にインターネットができるようになっていた。
本棚には日本の本もたくさん並べてあった。

ここはB&Bといって、民宿のようなものらしい。ベッドと朝食をサービスするのでB&B。
知らなかった〜。
部屋は１０室もあって、自炊用のキッチンもある。洗濯機もおいてあった。トロント大学がすぐ近くなので、学生が良く利用するみたいだ。
トロントのホテルは高かったのか、それとも空室がなかったのか、B&Bとは…。
美月はよっぽど節約したかったようだ。

建物は古く、設備も良くなかったが、私たちに提供された部屋は、このB&Bで唯一のバストイレつきの部屋のようだ。
建物は、？？？だったが、奥さんはとても気さくで親切な方で、帰りの日には空港までの行き方をとても親切に教えてくださった。いい方だった。

この夜も、夕食の場所を探してあっちにウロウロ、こっちにウロウロ、なかなか決められない３人だった。（ため息）