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カナダの自然に魅せられて  ~トロントへ~

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CNタワー前の道路に、二階建ての赤いバスが停まっていた。しかも2階には屋根がなくオープンになっていてお客もたくさん座っていた。
日本では見たことがない形だ。そしてその後ろには黄色の派手なコーチ・カナダの観光バスが止まっていた。

さて、CNタワーのチケット売り場に目をやると、わあ〜!もうすでにタワーに登ろうとする人でいっぱいだった。
このタワーは高さ553.33m。二ヶ所の展望台がある。
低い方が、346メートル。高い方が447メートル。数年前までは世界一の高さだった。

もうすぐ完成する東京のスカイツリーは634m。スカイツリーができたのでCNタワーは世界で3番目の塔に順位が下がったらしい。
スカイツリーの展望台は350mと450mになる。CNタワーとほぼ同じ高さだ。

「どっちの展望台にする?」
「せっかく来たんだから、そりゃ高い方でしょう」
と3人の意見は一致。
高い展望台は値段も高く$26.99。低い方は$21.99だ。登る値段も高い。
そして、高い方は待ち時間も長い!2時間待ちだ。
高い場所があれば高い場所に上がりたくなる…猫も猿も人間もみんな同じなのか…。

お昼過ぎにはB&Bに帰りたい私たちには時間があまりない。
「仕方ないね。低い方にしよう」
それでも、1時間待ちだ。

ここまできたのだから、混んでいるからと言って帰るわけにはいかない。
列の最後尾に並んだ。
そこからが長かった。ナイアガラで「霧の乙女号」を待っているより長いと感じた。

ここCNタワーは、1976年に完成して以来32年間も世界一の高さを誇る塔だった。
しかし、2007年にドバイのブルジュ・ハリファに抜かれ2011年には東京スカイツリーに抜かれてしまった。
それでも32年間も世界一高い塔だったとは驚いた。
最初にタワーを見上げたとき、スキッとシャープな印象だったが、なんだか違和感があった。
その違和感は、このタワーが東京タワーのように網のように組み合わさった鉄塔ではなく、ずっとてっぺんまでコンクリートでできているからだと、写真を見て理解できた。

やっとエレベーターに乗れる順番が来た。しかし、まだ先は長い。
手前に仰々しいゲートがあったのだ。
何のゲート?と思ったら、飛行機と同じように金属探知機で調べられ、霧のシャワーのような中も通った?
なぜ?タワーなのに…と思ったが詳しくは判らないままだ。


飛行機の検査では、サンフランシスコでもカルガリーでも私はひっかかってしまった。
ゲートが出たところで女性の検査官が来るまで待たされ、先が丸い探知機を体に当てられ、頭のてっぺんから足先までなぞられた。
なんで!!何にも付けてないやん!!何で止めるのよと腹立たしかったが、最後の最後に原因が分かった。
それは髪を纏め上げているバレッタの留め金が原因だったのだ。
しかし、CNタワーの検査はスーっとパスすることができた。