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カナダの自然に魅せられて  ~トロントへ~

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27、一人旅・大冒険


ここからは私の一人旅、冒険の旅になる〜〜〜。
どうなることやら^^;

ナイアガラの滝を出発したシャトルバスは、VIA鉄道のナイアガラ駅の前に着いた。
すぐ斜め前がバスディーポ。ここで合ってるよな。うん、OK。

時刻表を見るともう少し待ち時間がある。
待合室の中を見渡すと、切符売り場があり、飲み物やお菓子やお土産などがおいてあって、日本の小さい田舎の待合室と同じだった。

グレイハウンドのトロント行き、終点まで乗ればいいんだな。

バスが来て、バスの乗降口にいた係のおじさんに往復切符を見せて、これでいいか顔で、「OK?」とたずねた。
おじさんはウンウンと頷いて、手で乗るように合図してくれた。
前から二番目の席に座った。
バスが動き出すとホッとして、ウトウトと眠ってしまった。終点で降りるから気が楽だった。

美月に、デイバックはダメだと言われたから手荷物は、小さなショルダーバックだけだった。
だから、「霧の乙女号」でもらったあの青いカッパはバッグに入らなかった。小さなビニール袋に入れてあれから手にずっと持っていた。記念に持って帰ろうと思っていたのだ。  
それが、バスで眠りこけている間に、ポロリと手から転がり落ちてしまった。
「あっ落ちた!」と目が覚め、あわてて拾おうとしたとき、バスが揺れた。
青いカッパが入ったビニール袋はコロコロと前の座席の下に転がった…。

『すいません。私のです。拾ってください』…て英語ではなんて言えばいいん?
あ〜あ、いつも持ち歩いてた電子辞書もデイバックの中だ!
前の乗客の足元にあるから、何も言わずにしゃがむわけには行かないし…。
え〜い、しかたない!前の人が降りてから拾おうっと…そう決めると安心してまた眠ってしまった。


バスはトロントの市内に入ったが、渋滞が酷かった。
こりゃ〜5時には着かないなあ。美優待ってるやろなあ。  
少し、イライラしながら到着するのを待った。

やっと着いた。
カッパ…どうしよう?そうだ、降りるのを最後にしたらいいんや。
それやったら遠慮せずに拾えるわ。

乗っていた人がほとんど降りた。
前の席の二人連れも降りようと腰を浮かした。

と、その時一人がしゃがんで私の青いカッパの入った袋を拾い上げ、不思議そうに見ながらそれを持ってバスから降りてしまった…。(ゴミだと思ったのか…)

『あ、それ私のです〜持って行かないで〜!!』
って言いたかったのに…。
とうとう声をかけられなかった。(ショック、なんでもっと英会話を勉強しなかったんだ!)
すごく悲しかった。勉強不足が悔しかった。

でも、いつまでも悲しんではいられない。これから迷子にならずにB&Bまで帰らないといけないのだ。

バスを降りて周りを見渡した。
……?見覚えがない景色だ。
どうしよう?
バスディーポは降りるところと乗るところが違っていたのだった。

ここじゃない。どうしよう。周りの景色が違うやん。

ドッキン!!

しようがない、少し歩いてみようと周りを歩いてみた。

あ、ここ見覚えがある!
グルッと通りを回ると、乗るときにビルの中に入った入り口を見つけた!
そこで待合室に入って落ちついて考えることにした。