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炎舞  第一章 『ハジマリの宴』

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 大粒の雨がガラスの上を次々とぶつかっては散っていく。
 静かな一室では一層 雨音が大きく響いて聞こえてくる中、風間は無造作に脱いだ制服を力一杯、畳に叩きつけた。衝撃で制服を濡らしていた水滴が辺りに飛びはねる。
「ちっくしょう…」
 苛立ちを滲ませた声と、双眸の獣じみた光。風間がふるふると半開きの口を戦慄かせる。
(仙龍のヤツ…殺す価値もないって様な目をしてやがった…)
 炎の壁の先―――。地べたに転がる自分が見たものは、冷えきった、人を見下したような目。いや、己の障害にもならない、興味すらないといった紅い目―――。
「……くそっ!!」
 壁に叩きつけた拳の音と声が重なった。