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鬼城 地球
鬼城 地球
novelistID. 15205
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Ambassador of chaos K  かなしき記憶

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木村の死因は、青酸カリによる中毒死……Sが言っていた上着の襟の部分に塗られていたようだった。
勿論、その場にいた全員取り調べられたが、青酸カリを所持した人はいなかったし、料理の中にも青酸カリはなかった。
KとSも取り調べられ、Sが青酸カリに気づいたことも、木村がドアの隙間から熊谷と齊藤の様子を見ていたことも素直に打ち明けた。

「で、ちょうど私たちがいない頃に客室から抜けてきてここで食事をし始めて……」
「いきなり倒れました、襟のテカりに気づいたとの同時に……」
「ご協力ありがとうございました、客室へ戻ってください」

KとSの調査がおわって客室へ戻った。

「お疲れ様です」
「熊谷君、木村のパソコンは?」
「今、電波妨害装置を周りに置きました」
「もし、Kが本当に来ているのなら……彼は、必ずこのパソコンをハッキングします」
「でも、齊藤さん……本部からは殺人事件を優先せよという命令が来てますよ?」
「私には関係ないよ、困るのは君の方だがね」
「そっそんなぁ~」

取調室は、木村の客室だった部屋の隣……Kは、今木村の部屋にいる。

「なぁ、誠一つくづく思うんだが……」
「なんなのさ?」
「お前って、空き巣やったことあるだろ?」
「違うって。何回も言ってるじゃん、昔働いてたところが鍵屋だったから、鍵のロックを外すのが得意なのって」
「でも、出来すぎだろ……」

名簿の持ち主がいなくなったとしても依頼は成し遂げる……それがこの二人である。

「それじゃ、仕事にかかるか」
「向こうは電波妨害装置をつけてるよ」
「電波妨害装置だろうが、なんだろうが電波の網に引っ掛からないギリギリを通れば簡単だ」
「そんなもんか」
「そんなもんだ」

ニッと笑ったKは、パソコンを使い木村のパソコンへの侵入をし始めた。