小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
鬼城 地球
鬼城 地球
novelistID. 15205
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

Ambassador of chaos K  かなしき記憶

INDEX|5ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 

依頼内容は、木村 貴政率いる『木村組』の名簿盗み
場所は、この冬の休暇で木村が来ているというあるスキー場のペンション・赤木荘…… 木村がいつもスキーに来るときに必ず泊まるペンションだという。
『木村組』の頭である木村がパソコン内で管理しているようで、彼は休暇中である今でも持ち歩いているという話である。

「雪山か……K、大丈夫なの?」
「吹雪の話か……まぁ、依頼内容を終えたならすぐにペンションを出たいとこだが……自然の力には勝てないさ」
「Kも一応人間だしね」
「一応じゃなくても人間だって」

只今、Kが車を運転してその目的のペンションへ向かっているところである。

「で、今回の仕事久しぶりのハッキングの仕事だけどさ……腕、なまってないよね?」
「さぁ? それはどうとも言えないな、だがいつも通りにしてれば問題ない」
「そっか……あ、ここ右に曲がって」

Sが指示した道を右へ曲がって、白い山の中からある大きな赤い屋根をしたペンションが見えてきた。
「おっ、見えてきたな」
「ちょっと待ってよ、警察がいるんだけど……」

Sの言うとおり、赤木荘には不似合いな白と黒のパトカーが停まっていた。

「ああ、俺が呼んだ[Kが赤木荘で『木村組』関連のハッキングをする情報が流れている]ってね」
「嘘でしょ? なんで、そんなことするのさ!?」
「まぁ、落ち着け……そのうちにわかる、警察を呼んだのは正解だったってな」
「? あっそう、ならいいんだけど」

とりあえず、警察がいることにSはビックリしつつも、赤木荘に入っていくことにした。

「あ、いらっしゃいませ」
「チェックインをお願いします」
「はい、こちらに名前と住所をお願いします」

赤木荘の亭主だろうか、そんな男が受付でKに紙を渡して書かせていた。

「んー、やっぱこう広いところはいいね」
「どこの所とここを比較して言ってるんだよ」
「だって、いっつも狭いじゃないかあそこは」
「なんだっていいが、ちゃんと仕事してくれよ」
「はいはい」

Kが紙を書き終わりSへ少し見せてから亭主に渡した。
偽名の確認である。
亭主が部屋の鍵を持ってきてKへ渡し、ごゆっくりと言って奥へ姿を消していった。
「気づかれた?」
「何がだよ」
「偽名と偽住所だよ、あれたまに引っかかるだろ?」
「それは、ホテルの場合だ……機械のないここじゃ確認しようがないだろ?」
「それもそうだね……で、今回は京介って呼ぶね」
「とりあえず、名字も木島だから忘れるなよ」
「了解、俺はいつも通りの鈴木 誠一だから」
「変わりようがないな」