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鬼城 地球
鬼城 地球
novelistID. 15205
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Ambassador of chaos K  かなしき記憶

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一月の寒い風に揺れて、外に出してある花たちが揺れている――
それをボーっと見つめている茶髪の青年がいた。
彼が『S』である。

「おい、ボーっとしている暇があるなら働け」
「はいはい、わかりましたー」

Sに注意した黒髪ではあるが、目が外国人並みの青色をしている青年……彼が『K』である。

「花束十束の予約入りだ、一つにはバラだけの束を作ってくれ」
「了解、ってかバラだけの花束って古いなぁ……」
「それもそうだな……バラ……か」
「K?」
「いや、何でもない……店長! 新しく入った、かすみ草ってどこにあります?」
「ピンクガーベラの近くにないかい? 確か、昨日そこらへんに置いたはずなんだが……」
「店長……そのピンクガーベラがブラウンガーベラになってるんですけど……」
「はぁ……また、水の取り換え忘れですか?」
「あー、メンゴメンゴ昨日、温室の近くに置きっぱなしだったね」
「「店長!!」」
「大丈夫大丈夫、レッドガーベラがあるからそれで代用して」
「そういう問題ではないですよ!? 全く……」

いつもこんな調子で店長の不手際で花が何種類か枯れてしまう――
これでKとSがいなくなったらどうなるかと思いきや、依頼などで二人がいなくなった時に関しては一種類も枯らしたことがない。