小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

MagicMushRoom

INDEX|8ページ/11ページ|

次のページ前のページ
 

いや、これやばくないか?
何故こんなにドロドロにゆれるのか、わからなかった。

でも大丈夫だ。別に酔ったようになっていないし、ラリってもいない。

そう思っていると、少し寒いかな?と感じてきた。
いや、そんなはずはない。

もう冬だけど、毛布と布団をきちんとかけてる。しかも制服カッターだし下にはシャツも着ている。
下もベルトは取っているが冬用のズボンを履いている。
だから寒いはずは無い。

しかし、体感的にはやっぱり少し寒い。
なんて思ってると、ガチガチガチという音が聞こえた。


ん?


少しして、自分の歯の音だということに気付いた。
本当に寒いと感じているらしい。
やばいという感じがした。

これは思った以上に危ないな。
ユラユラで済むレベルじゃないし、このまま寝て終わりになりそうもない。

そんな風に思ってると、人生で初めての、奇跡的なことが自分の身に起こった!


ゆーっくりとだが、左の肘が勝手に動き出したのだ。
最初は、自分で動かそうと思ったのかな?と錯覚した。それとも、反射的な動きだろうかと思った。いや思い込もうとした。

そうではなかった。
左の肘は、ゆっくりと、けど、決して自分の意思では止められずに動きだした。
グネグネとした動きで、手も、指も、それに釣られて動いてる。



ああ、そうか。
最近全然自分を暖めてなくって寒いから、だからキノコの効果で体を動かそうとなったったんだ。
なる程。

なんて、あれ?思考回路も、少しおかしくなっているような気がする。


すると今度はまた、ゆーーーっくりと右の肘が動きだした。



これはやばいな。勝手に動いてる。キノコによって、勝手に動かされてる。


次は、足の膝が、何かに吊り上げられたように動き始めた。
布団と足が擦れる感覚が、いつもと全然違う。

歯のガチガチは、ガチガチガチというリズムから、カチッカチッと、しだいに間隔が長くなっていき、リズムを取り出している。



この時点で確信した。
ああ、確実におれは操られている。

こんなことがあるんだ。
感動というか恐怖というか、とにかく後に引けないことだけはわかった。
シートベルトを締めて、ジェットコースターに乗って、発進した時の感じ。
とにかくもう後には引けない。

まだ覚悟を決めれてはいなかったけど、事は進行していった。
動かせば動かす程、気持ちよくなっていく感じがした。

しばらくすると、操られている感覚が、お腹から心臓に向かっているような気がした。

いやいやいや、まずいだろ。
心臓まで操られたら。
だって。なんて思ってると、心臓を直にくすぐられたような感覚になって、笑いがこみ上げてきてしまった。

無理矢理身体を乗っ取られて、笑わされているというのがわかったが、
一度笑うと、なんかもうどうでも良い気持ちになってしまって、もう委ねることにした。



後はもう乗っ取られるところと言ったら一つしかなくって、
ついに頭の部分、脳を完全に乗っ取られた。

作品名:MagicMushRoom 作家名:makoto