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MagicMushRoom

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いいよーいいよー、何でも全部相談乗るよー。

本当に、普段の自分が友達の感覚だ。
実際ここで寝てるし。

人の言うことを気にしないとか言いながら、本当は傷つきまくってる。可愛そうに。
何もかも上手くいかないから、更にトゲトゲになって、親だとか人に当たってばかりして、
また傷ついて、まともに考えることも出来なくなってる。可愛そうに。

キマってるおれは、まこと自身の自分の自己分析を可愛そうにと思いながら一瞬で始める。
これは自分の記憶を辿ってるだけだけど、自分の部屋にいるはずなのに、走馬灯みたいに記憶を追体験してるような感じだった。

小学生の時はただただ明るい性格だったのに、中学に入った頃あたりからやんなー、ただただ明るいって訳にはいかなくなったのは。

ちょっとずつ強制をされていって、脅されて、がんじがらめになっていって、サイズが小さい上靴を履かされて、鞄には全教科分の荷物を入れさせられて、なんでこんな思いをしてるんやろうとか思ってたっけ。
特に中学1年の体育の授業で絶望したんが、「回れー右!」とかいう行進の時。

ちょっとでもずれたらやり直しとか、なんでこのおれがこんなことしてるワケ?一体いつまで続けるワケ?って絶望してたよな。
のにも関わらず、やくざ崩れみたいな教師が、「あーん?」なんて言いながら指導(笑)してる時、自分は影に潜みながら列を崩さないようにしながら、びびってたよな。

そういやキノコ食う前、暴力が怖いからヤンキー苦手だなあとか考えてたけど、とどのつまりは、教育も暴力だった。
教育がそうってことは、社会がそうってことだ。

で、いい子ちゃんしてながら、いい子ちゃんしてる自分がもの凄く嫌いになってた。
中学2年の時、女教師をみんなでいじめて学級崩壊させてたっけ。
それはおれがそうするしかなくって、職員室でもその先生を誰も助けることをしなかったっていうから、だから正しいと言い聞かせてたっけ。
本当のおれは、そんなことをするおれじゃない。けど、上手いこと学校でそういう風にするように仕向けられ、いじめられてるやつは放っておくか更に精神的に追い討ち加えて楽しむなんてことをしてたっけ。
そういうのは一番自分らしく無いことやのに。

中学の、あれは3年くらいん時やっけ?靴を脱ぐ所から靴箱まで土足で歩いてたヤンキーに怒った先生に、ヤンキーがおもいっきり傘でしばいてるシーンを見て、暴力嫌いとか思ってたのに、何故かもっとやれ!って興奮したっけ。傘は2回くらい殴るだけで、骨がぐちゃぐちゃになって、それが更に興奮を掻き立ててたっけ。
何故か勃起までしてしまって、後でものすごく驚いて自分を責めた。なんてことだろうって。

そういうのを全部忘れよう忘れようとしてて、卒業したら解決するのかっていうと全然そうじゃなくって、そういうのが段々積もりに積もっていって、その結果、ものすごい罪悪感を持ってしまって、自分が大嫌いになって、自分に自信なんて全く消えて、消極的でコミュニケーション能力も何も無い、文字通り何も無い人間になってもーてんな。可愛そうに。

元々プライドが高すぎたのに弱すぎたから、今まで自分が持ってたものを少しずつ壊されていってる感覚になっててんよな。

うんうんうん、なんて頷きながら、完全に人事だけど好きな自分って感じであああ可愛そうに、と、泣きながら考えてた。

作品名:MagicMushRoom 作家名:makoto