MagicMushRoom
暴力が嫌いとか言いながら、暴力に興奮した矛盾した自分。
でもそれは違う。
今なら完全に説明出来る。
おれは、あらゆる権力が嫌いで、権力そのものに反抗しようとしていたのだ。
自由になりたいというのは一体何からの自由か?という問いに答えると、それは権力だ。
なんて思うと、あーーーーーーーーーーやっとわかった!そういうことだったんだ!!!
なんて気持ちになって、ものすごい快感に包まれる。
それはHをしている時なんかとは比べ物にならないくらいで、
なる程、人間が一番気持ち良いと感じるのは、Hじゃなく、多分お互いがものすごいレベルで共感出来る時なんじゃないかななんてことを考える。
いや、これおれすごいわ。何でも直感的にわかってしまう。
ハッと気付くと、1時24分。
普段なら10時間くらい経ってるんじゃないかってくらい色々考えたし答えも出てきたのに、まだあれから何時間も経ってない。
多分次元とかの概念自体全部無くなってて、時間がぎゅーーーーって凝縮されて進んでいるのだ。
しかし、時間が無い。もうすぐおれは死んでしまう。
だから、今度はこれからのことを考えないといけない。
これからおれが死んで、普通のまことだけになった時に、考えるスペースを開ける為に、目の前のことに忙殺されない為に、時間を確保しないといけない。
簡単なことだ。
おれみたいに一番リラックスした状態で合理的に考えれば、そんな上手くいかないはずが無いのに。
バイトも学校もとりあえず辞めてしまえば良い。
そうして時間をつくってみれば良い。
つくった時間で、一番何を優先すべきかを考えてみれば良い。
何をすれば一番ずっと長く気持ち良さを享受出来るかを考えれば良い。
何になれば権力から支配されなくて済むのかを考えれば良い。
この先死ぬし、死んでも何回も生まれ変わるんだから、この生で一番気持ちいいことを目指せば良い。
気持ちいいことと言っても、単発的に気持ちいいことなんかではなくて、ずっと気持ちよくなることをすれば良い。
楽しそうに生きてるやつには、楽しそうなことがやって来る。
トラウマはそう簡単には消えない。
まずは権力に少しずつ反抗していく糸口を見つけながら、ちょっとずつ自分のトラウマを解消していくんだ。
その作業は5年10年かかるかもしれないけど、きっとやってみよう!
この先どうしていくのかなんて全くわからないけど、
とにかくこんな残酷な社会に、それでも必死に生きていこう!
作品名:MagicMushRoom 作家名:makoto