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司令官は名古屋嬢 第4話 『やっかいな存在』

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 それを見た敵兵たちは、意気揚々と大声を張り上げ、こちらに突撃してきた……。敵兵の集団は、50人ぐらいはいた。
「無人機関銃が破壊された!!! 応援を要請する!!!」
無線で、他の車に応援を要請した。しかし、
『無理無理!!!』
『こっちも破壊されたんだ!!!』
無人機関銃が次々に破壊されているらしく、自分の持ち場を維持することで精一杯のようだ。無線の向こうから激しい銃声が聞こえてきてくる。

   シューーー!!!

 そのとき、空気が抜けるような音が聞こえてきた。
「ロケット弾!!!」
機関銃担当が叫ぶ。前方からこちらに向かって、敵のロケット弾が飛んできていた……。

   ドォーーーン!!!

 幸い、ロケット弾は外れ、地面に穴ができた。それでも、破片が車体に突き刺さり、爆風で車が揺れた。
「撃ち落としなさいよ!!!」
守山が機関銃担当に怒鳴る。
「そんなことできるわけないじゃないすか!!!」
機関銃担当が、無人機関銃を敵に向かって乱射しながら叫び返す。

   ドォーーーン!!!

 そのとき、隣りにいたランドクルーザーにロケット弾が命中した……。エンジン部分に命中したらしく、エンジンが爆発炎上する。すぐに車内は炎に包まれ、運転担当と機関銃担当の2人の兵士が、車内で火に包まれて暴れている……。そして、その2人はそのまま焼け死んだ……。
「ヤバイッスよ!!! 基地に戻りましょうよ!!!」
機関銃担当が半泣き状態で叫ぶ……。
「敵に背を向けて逃げられるわけないでしょ!!!」
守山は前方のロケット弾に注意しながら叫び返した。
『現場指揮官から基地へ!!! 退却の許可か応援をお願いします!!!』
どこかにいる現場指揮官が、守山たちがさっきまでいた建物に無線で連絡をしていた。守山は、退却も応援も無理だろうなと思いながら、ロケット弾の照準に引っかからないように、車を動かしていた。
『悪いが、退却の許可も応援も無理だ。善処してくれ』
素っ気無い返事が聞こえてきた……。この事務的な声は、武村の声だった……。おおかた、コーヒーでも飲みながら、この戦況を見守っているのだろう……。また、日本戦線の兵士が自分のオフィスのドアを蹴破る前に、どうやって脱出するかということを考えているのだろう……。
 そして、またロケット弾による爆発音がした。3台隣りのランドクルーザーが、屋根をブッ飛ばされてオープンカーになって燃え始め、車内にいた2人の兵士は燃える肉片となって地面に散らばっていた……。

 守山は、軍法会議で銃殺刑になる覚悟で、ここから逃げようかなとすら考え始めていた……。。