カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアン・ロッキー(2
15、アサバスカ大氷原
いよいよバスに乗り込んだ。大氷原への第1歩だ。バスに乗って、ハイウェイを横切り、氷河が融けてしまって地肌の見える山道を途中まで登っていくのだ。
山を登っている途中で、
「あっ、リス!!」
またもや姉が叫んだ。
「どこどこ?」
キョロキョロと見渡したが、私には何も見えなかった。
バスが通る道路の横に見える穴がリスたちの巣のようだが、すでに巣の中に隠れてしまったのか私には全く見えなかった。ついてないな、ハア〜^^;
まもなく雪上車のステーションに着いた。
雪上車って…、
雪上車って…、
これっ?!
バスを降りて待っていると程なくして戻ってきた車を見た。
これが雪上車!!
ダンプのタイヤほどもある大きな大きなガッシリとしたタイヤが6個も付いていた。そのタイヤの上にバスと同じボディが乗っている。タイヤ以外は普通の観光バスだった。
そしてボディには、メープルの葉、カナダ国旗が派手に大きく描かれていた。
そして、もう一つ驚いたのは、その雪上車から降りてきたドライバーは、立派な体格をして、髪の毛もキリリと結んだ女性だったことだ。
女性が運転していたのだ!
雪上車とは言うが、雪ではなく氷の上を運転するのだ。しっかりしたタイヤが付いてるとはいえ、気を抜くと滑ることもあるだろう。
しかも山だからきついアップダウンもあるというのに。
カナダの女性はすばらしい!!
私は一度だって雪道を運転したことがないのに…。カナダの女性を尊敬する。
昨日、ジャスパーの駅で荷物の上げ下ろしをしてくれたのもすべて女性だった。
カナダという国は、仕事は全くの男女平等になっているのだ。それはすばらしいことだ。
でも、母性保護はどうなっているんだろうか…とちょっと心配になった。
雪上車に乗り込むのにしばらく待ってる間に、チョロチョロとまたまた可愛いお客さんがやってきた。
1匹のリスが、あっちへチョロチョロ、こっちへチョロチョロと出没し、幼い男の子がそのリスを追いかけていた。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアン・ロッキー(2 作家名:ねむり姫