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カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアン・ロッキー(2

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今回のアイス・フィールド・ハイウエイでの期待のアクティビティ、「コロンビア大氷原を歩く」の出発点であるアイス・フィールド・センターに着いた。
「氷河の上を歩いてみよう!」しかし、「クレバスには気をつけて!」とか、「寒いから冬の衣装を持っていかなくっちゃ。」とか不安を煽る言葉が並んでいた。
旅立つ前から、ダウンがいいのかな?ウインドブレーカーでもいいんかな?やっぱり毛糸のセーターがいるのかな等々、いろいろ迷った。
そして、結局、ウールのセーターに、少しだけ厚めのウインドブレーカーにしたのだった。現地にきてみると、それがちょうどいい具合だった。

氷河の上を歩くときの注意はたくさん聞いたが、不安がいっぱいだった。
一番不安だったのが、クレバスに落ちたらどうしようということ。今思えば笑い話になるのだが、その時の私はホントに不安だった。
普通でもドンくさい私なのに、クレバスをわざと覗き込まないにしてもツルッと滑ってころころ転がって深いクレバスの穴の中に入ってしまったらどうしよう…。

雪上車に乗るまで不安だらけだった。
雪上車の(このときはまだ雪ぞりのようなものだと思っていた。)ブレーキが利かずに転んでしまったら…云々。
気の小さい私は悪いほうへ悪いほうへ考えていく…、悪い癖。


駐車場に着いた。広い広い駐車場だった。
遠く向こうの山には、先ほど見たエンジェル氷河よりさらに広い氷河が広がっていた。それがこれから行くコロンビア大氷原の中の一つ、アサバスカ氷河だという。
その氷河の先端は、今走ってきた高速道路に近いところにあり、水が溜まっていて小さい池だなあと思っていたのが、この氷河が融けてできた湖、氷河湖なんだだそうだ。

その少し向こう、山の斜面が氷で埋め尽くされている山の斜面を列を作って登っていくグループが見えた。
「あれ〜!?あんな風に私たちも登るのですか?」
不安になって私は聞いた。
「アハハ、あれは別のアクティビティ『「大氷原を歩こう』というグループですよ。」
と言ってくれたので、ホッとした。
彼らは氷河の先端から、氷河の中腹まで歩いていくそうだ。これはもう軽い装備では歩けない。冬山を歩くようにアイゼンなども必要なようだ。

さて、出発の時間が来た。
列に並んだ先には大型のバスが停まっていた。
ン?このバスに乗るの?
氷河のある辺りまではかなりあるため、氷の直ぐ近くまではバスで行き、その後雪上車に乗るらしい。

1980という看板が途中に見えた。それは、30年前にはその辺りまで、氷河の先端があったという印らしい。
今ではバスで行かないといけないほど遠くまで後退したということだった。地球温暖化はそこまで進んでしまっているのだ。
氷河は毎年平均15メートルずつゆっくりと前進しているという。しかし、温暖化で融ける速度の方が速く、氷河がどんどん後退しているように見えるということらしい。