小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
マナーモード
マナーモード
novelistID. 29058
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

キツネ目をつかまえろ

INDEX|40ページ/41ページ|

次のページ前のページ
 

「そうですか。女性の乗務員は?」
「泣いてましたけど、無事です」
 結城は早川を凝視めた。
「早川さん。お世話になりました」
「負傷者が出ましたが、大事件にならなくて良かったですね」
 結城がザイルで拘束した若い男は、二台目のパトロールカーに押し込まれるところだった。
「救急車が来るまで僕はここを離れられないので、姉のところへ行ってあげてください。お願いします」
「わかりました」
 早川は再び走った。
 タクシーはまだハザードランプをつけたままだった。智織は車の中で、外の警察官と話をしていた。憔悴した顔の彼女は、自分の車で警察署へ行くことになったようだった。
 警察官がそこを離れてから、早川は智織に声をかけた。
「大丈夫ですか?会社には連絡してありますね?」
「はい。すみません。お世話になりました」
 智織は運転席から云った。
「飲んでなければ運転を代わってあげられるんですが……」