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キツネ目をつかまえろ

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「……わたしね、テニスの或るサークルに入っていたことがあります。夏の合宿にも参加しました。だから、早川さんに会ったのは今日が初めてじゃないんです」
「そうでしたか……強要はしませんけど、マイフレンド、復活してくれませんか」
「考えておきます」
 そう応えると、智織のまぶたから涙が溢れ出た。
「梅雨明けって、理由もなく明るい気持ちになってしまいます。猛暑はきらいですけどね」
 そう云ってから早川は、目の醒めるような真っ青な空に、鮮やかな濃いピンク色の雲が浮かんでいるのを見上げた。なぜなのか、その色が歪んで揺れながら、視界から流れ始めた。

                了