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「かつてのプロ野球の選手たちと同じように、彼女たちも阪急電鉄の社員なんですよ」
「鉄道会社の社員ですか！それは間違いなくびっくりですね」
「……彼女たちの基本コンセプト、清く、正しく、美しく、という生き方は、いつの時代にも存続させて行きたい精神です……最後に愚痴を云います。観客がね、殆どおばちゃまたちです。化粧品のにおいがきついんです。それだけが辛いところです」
「なるほど。それはかなりリアルな部分ですね……話が戻りますが、千葉県の知事をしている森田健作も、清く、正しく、美しく、という、その精神を貫こうとする人物の代表選手といったところですね」
「そうですね……アクアラインを値下げしたんですね……さて、もう一曲づつ歌ってから帰りましょうか」
最後は早川が「別れのサンバ」を歌った。結城は「星に願いを」を、やはり滑らかな英語で歌った。
早川は無数の星々の瞬く宇宙空間を、バイクに乗った結城が疾走してゆく様子を心に浮かべた。彼はやがて彗星になり、流れ星になって消えて行った。