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キツネ目をつかまえろ

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「何でもそれで生活するとなると大変ですね。毎日東京から名古屋辺りまで、一般道路で行くようなものですね。モトクロスの選手だった頃は、ランニングを毎日二十キロ以上、ウエイトトレーニングも五時間以上やっていました」
「そういう人が宝塚のファンだったり、園芸が趣味だったりするんですから、聞いてみないと解らないものですね」
 結城のまなざしが輝いた。
「宝塚の良さは、実際に観なければ解らないでしょうね。春に咲く花々は、辛く厳しい冬をじっと耐え忍ぶ。だからこそ咲いたときは圧倒的に美しい。同じように舞台の上で輝くタカラジェンヌたちの華やかさ、美しさは、厳しい規律に従うけなげさと、とてつもない努力の積み重ねがなければ生まれて来ないものなのです」
結城は今日観て来たステージを想い出しているのだろう、その濁りのない眼は、遠くの美しい山々を眺めているような趣でもある。
「テレビで見ました。あの華やかさは、現実の醜さや鬱積するストレスを、忘れさせてくれるでしょうね」
「ですが、かなりシリアスな人間ドラマも展開されるのです。花、月、雪、星、宙(そら)の、各組には非常に芸達者なスターがそれぞれ居て、更に実力のある本科のスターたちが各組の公演に華を添えます。知って驚いたことがあります」
「何ですか?驚いたことって」