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キツネ目をつかまえろ

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「ブー。残念でした。確かメキシコ人の料理人の名前ですよ」
「そうなんですか!ずっと思い違いをしてましたよ。結城さんは何でも知っているんですね」
「たまたまネットで調べたばかりでした。でも、ネットを検索してみると、森田健作のことなんかは凄く詳しく書いてあって、途中で読むのがいやになるくらい書かれているんですよね。それで検索するのは森田、じゃなくて懲りた、という感じもあります」
 それを聞いて早川も結城と一緒に笑った。少し緊張がほぐれたと思った。
「この曲目リストも凄いですね。やっと三曲に絞りました」
「僕は来る前から決めてありました。ただ、この中から探し出して番号を書き出すのは一苦労でしたね」
「あっと云う間でしたよ。驚きました」
 結城は少し笑って否定し、
「とりあえず一曲歌ってください」
 早川は録音を始めてみようとしたが、CDを挿入するところが判らないので、電話で従業員を呼んだ。
 また同じ娘が来たが、何も知らなかった。一緒にマニュアルを見たが、リモコンも二つあって手順は複雑そうである。
 あの若者を呼んでもらうことにした。間もなく現れた青年は、タッチパネル式の大きなリモコンのディスプレイに何種類もの画面を次々と呼び出して手早く操作した。瞬く間に録音の準備ができた。傍で見ていた早川は、操作方法をなんとか理解した。