カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアンロッキー~(1
まだ明るかったので、お土産物やさんに入った。
私と同じくネコが大好きな友人へのお土産を探した。
ねこ、ネコ、猫・・・・・と探したが、猫のものはなかった。
カナダは、ブラックベアやグリズリーのような熊。山岳を住処にしている鹿。それにラッコが有名なので、それの飾りものが多かった。
その中でも一番ユニークな顔をしたビーバーの小さな置きものがあった。前に飛び出た二本の前歯がかわいい。
指で突っつくと、ビヨ~~~ンと首を振るのが笑いを誘う。
包装はやはり簡易包装で、小さな置き物なのに、大きなビニール袋に無造作に放り込んで手渡してくれただけだった。
「あんた何買ったん?」
と姉。姉は姉でまた真剣に選んでいたが、やはり「これっ」と決められないようだ。
「これ?首の動くビーバーやよ。」
「へえ~、可愛いやん。どこにあったん?」
「こっち、こっち」
と、連れて行った。
そこには紙バサミになったり、マグネットになったり、カナダの代表的な野生動物の飾り物が置いてあった。
買い物を済ませ、ビーバーの置き物が入ったビニール袋をブラブラさせながら、姉と美月を残して、先にタクシー乗り場に向かった。
こんな時間にタクシーが来てくれるのかなあ~と不安に思いながら待っていると、
スーッと一台停まってくれた。
「お姉ちゃん、早く、早く~、タクシーが来たよ~」
姉も美月も小走りでやってきた。
三人揃った私たちを見て、運転手さんも降りてきた。
「ヤア~」
「わあ~~!!」
何という奇遇!夕方、ホテルまで乗せて行ってくれたあの若い運転手さんだったのだ。
ジャスパーは狭いのか!?
美月と運転手さんは嬉しそうに何やら喋っていた。
私は、疲れとワインのほろ酔い加減も手伝って、ウトウトしていたので、二人が何を話していたかは知らない。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアンロッキー~(1 作家名:ねむり姫