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短い恋

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「は、はい!そちらは弓浜さん、でしたね」
 彼女に一メートル以内まで近付いたのは、初めてのことかも知れないと、早川は思う。
淡いグリーンの、パステルカラーのノースリーブの衣服。彼女のその涼しげなワンピース姿は、肌がきれいなことを強調し、かなりのインパクトだ。麗奈の並み外れた美貌に改めて早川は感服し、もはや胸の内には疼くようなものも萌していた。
「ごめんなさい。わたしを早川さんの車に乗せて頂きたいんです。佐武さんたちの車を追って頂けませんか。今出て行ったばかりなんです。だめならタクシーで……」
「弓浜さんは二台のうちのどちらかに乗ったと思ってました……この辺りはタクシーが少ないから、どうぞ。乗ってください」
早川は慌てて彼女の荷物を受け取り、後部座席に置いた。そして、助手席側に走ってドアをあけ、追って来た彼女を乗せた。そのあとで早川はまた走って運転席に入ると、ゆっくりと車を駐車場から出した。全身が硬直したようになり、脈拍も普通ではないのを感じながら、彼は日曜日からの幸運が続いていると思った。
これまでの弓浜麗奈に対しての早川は、その並外れた美しさに恐れをなし、明らかに敬遠していた。それが麗奈への彼のスタンスだった。極力近寄らないように、心掛けていたのである。ところが、現在の状況は、その憧れの麗奈と、二人きりで狭い空間の中に居るのだ。
作品名:短い恋 作家名:マナーモード