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奪われた過去

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「すんなりそういう仲になるというのは、愛情の深さの問題なのか、あるいは性格の問題ですか。それとも勢いとか、でしょうね」
「ああ、何だか眠くなって来ました。わたし、難しいお話はだめなんです。じゃあ、この辺でお開きですね……おやすみなさい」
「大切なひとだから、寝込みを襲ったりしません。だから、熟睡してください」
「了解です。明日のことですけど、この沢に沿って下って行くと、途中で広い林道と橋に出ます。そこは斜めに横断して、すぐに流れに沿った路に入るべきです。林道を行くと、温泉も、バスターミナルも、凄く遠いんです」
「五時間ということは、七時前に出ても正午には、温泉に入れるかも知れませんね。怪我をしてなければね……おやすみなさい」
ゆかりは風のように、急いでどこかへ消えた。緒方の視野の全てには、真の闇の、息苦しさだけが残った。









作品名:奪われた過去 作家名:マナーモード