カナダの自然に魅せられて~リスを探して10日間(2)
美月たちもリビングに戻ってきたので、みんなで話をした。
「この後の旅行はどこへ行くの?」
「カナディアンロッキーへ」
「飛行機で?」
「いいえ、VIA鉄道で行くんですよ」
「あ、そう。あれは、寝台車も付いてるしね」
「ううん、シートで行きます」
「ちょっと窮屈だねえ」
「僕たちも行ったよ。の~んびり鉄道の旅もいいもんだ」
大陸横断鉄道……VIA鉄道は夜行列車で寝台も付いているとガイドブックに書いてあったから、てっきり寝台車だと思っていたのに…。
寝台車でなく、ずっとシートとは…。今まで知らなかったなぁ。予約は全部美月に任せていたから文句は言えないな・・・・。
仕方がないナ…。
でも、このときはまだ、あんなに長時間乗るとは、あんなにしんどいとは思わなかった……。
カナダは広い!!
そんなことを話しているうちに、いよいよおいとまする時間になった。
みんなで記念撮影してから帰ることにした。
奥さんは名残惜しそうに、またみんなにハグしてくれた。
愉快で楽しおしゃべりをいっぱいしてくれた奥さんだった。
「また来てね。」
「はい、また、来たいです。」
「ほんとにありがとう。ごちそうさまでした。楽しかったです。」
ほんとにまた行けたらいいなあ。今度は駆け足ではなくもっとの~んびりと。
作品名:カナダの自然に魅せられて~リスを探して10日間(2) 作家名:ねむり姫