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カナダの自然に魅せられて~リスを探して10日間(2)

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そして、あのワーゲンに乗って出発しようとしたとき、船長さんが、
「あ、そうだ!クラシックカーを見ていく?」と。
「うん、見せて。見せて」
と美月。
『いいのかなあ、ますます帰りが遅くなるやん』
と内心思いながらも、クラッシックカーってどんなんやろと興味もあった。


ガレージのシャッターがグィーンと上がっていった。
船長さんが電気のスイッチを入れると、浮かび上がったのはピカピカ輝くグリーンも鮮やかなクラシックカーだった。
映画の『チキチキバンバン』に出てきたような、ボンネットがグーンと前に向かって長く、先が細くなっていて、車の正面はストンと角ばって縦にはラインがある、まさしくクラッシクカーだった。
スポーツカーということだが、スポーツカーのイメージとは随分かけ離れていた。
タイヤが車体の半分くらいの高さまで来ていて、運転席に座ると頭がやっと出るぐらいじゃないかと思わせるような座席の低さだった。
やっぱりスポーツカーなんだ!

「わあ~(^0^)/ スゴーイ!!」
スポーツカーなんて、間近で見るのは初めて!それもクラシックカーだなんて!!
これがご自慢のクラッシックカー!!
車の一番前には「MG」のロゴが付いていて、ナンバープレートの横には「1948年TC」と大きく書いてある。
……62年前……、随分古い車なんだなあ……ピカピカ光って新車のようにも見えるのに。
しかし、よーく考えてみると、1948年…終戦が1945年。
ということは、あの世界中を巻き込んだ悲惨な戦争が終わってたった3年しか経っていない頃に、イギリスではもうスポーツカーを生産していたんだなぁと感心した。

船長さんのガレージの中には壁一面の棚にずらっーと細かい部品のようなものが並んでいた。自分で修理をしながら大事に乗っているのだろう。