カナダの自然に魅せられて~リスを探して10日間(2)
バスを待つ間に見たものは、これもまた驚きだった。カナダらしいのかも知れない。
日本の真夏ように湿気はないが、やはり夏の日差しは暑い。暑いから日差しを除けようと木の影に入った。
この公園の木はどの木も高く、頭上数メートルから枝が四方八方に別れ、グーンと伸びている。
その枝えだに葉が茂っているから、木の根元の影は広くなっている。
しばらくその影に入っていると、Tシャツ1枚ではヒヤッとして肌寒く感じたものだった。
だから、その影から出たり入ったりを繰り返していた。
そのときに見たもの。
入江の向こう側はダウンタウン。グランビルアイランドから見たダウンタウンとは反対方向から眺めるダウンタウンになる。
やはりここでも林立するビル群が眺められるが、なんとなく涼しげに見えるのはなぜなんだろう。
こちら側には、大きな豪華客船が停泊する港が見えた。
と、その時、グワ~ンと爆音が聞こえてきた。
え?なに?
音のするほうを見ると、あららという間に目の前の入江に小さな飛行機が着陸、いや着水しようとしていたのだ。
へえ~、こんなところに飛行機が…!と目を丸くしていると、また爆音を残して水面を滑走し飛び立って行った。
あれは何なの?あっけに取られた。
ホテルの部屋から見た飛行機はこれだったのか。空港がどこにあるんだろうと思っていたら、入江が滑走路になっていたなんて、驚いてしまった!!
後で調べてみたら、水上飛行機は近くの島々を結ぶ足のようになっているらしい。そのほかに、観光セスナもあったりして、空の足も充実しているようだ。
すごいなぁ。バンクーバーって!!
目を海から道路に戻して標識をぼんやり見ていた。
自転車通行可のマークは分かったが、足にローラーをつけた人のマークが見えた。
この道はローラーブレードも通れますよという意味らしい。
日本では道路や駐車場で乗ってはいけませんと学校で指導してるというのに…。
お国変われば…である。
このスタンレーパークでは貸し自転車があるのは当然として、貸しローラーブレードがあるというのにも驚いた。
若者や子どもの間では流行っているのだろうか。
禁止された日本の子どもたちはどう思うだろう。
こんなに広くて車の少ない道でローラーブレードに乗ったらすぐに上達するだろうな。
そんなことを考えてバスを待っているうちに、次のバスがやってきた。
作品名:カナダの自然に魅せられて~リスを探して10日間(2) 作家名:ねむり姫