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　暫く経って漸く祥子は泣きやんだ。
「北さんって優しいのね。ありがとう」
「だから、泣くのはやめて、いつも明るい笑顔を心がけてください」
「はい。泣いてばかりいたら、おばあちゃんに叱られちゃうね」
祥子は笑顔を取り戻そうとしていた。
「祥子さん。元気をだしてください……ところで、偶然に驚かされることは意外に多いね」
　佐島が云った。
「ありましたよ。小学校の同級生が同じ会社で働いてたり……」
　由紀が応えた。