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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・四】ドンブラスココ

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「光る~ハゲ~光る大空~ひぃかぁるだいぃちぃ~っと」
南が腰に手を当てて伸びをしながら歌った
「ソレそんな歌詞だったっけか?」
肩からバスタオルを羽織った京助が南に聞く
「知らね」
ハッハと南が笑った
「で…海に来て何するわけ?」
腕まくりをした矜羯羅が京助たちに聞く
「そりゃお前…泳ぐに決まってんじゃん」
Tシャツに海水メガネを持った中島が足首を回しながら言った
「泳ぐ?」
さすがに暑いのか乾闥婆も腕まくりをしながら首をかしげた
「そ! ザッパーンと…ってかお前等海で泳いだこと…」
坂田が腰をひねって鳴らした後摩訶不思議服集団を見た
「僕は…川でなら…」
乾闥婆が言う
「じゃ泳げるんじゃん乾闥婆」
京助がトトンと爪先を地面に叩きつけて靴を合わせながら言った
「陸にいても暑いだけだよ~? 浮き輪持ってきたし…着替えがないんなら後から京助から借りるとかすればいいじゃん~」
南が浮き輪をくるくる回しながら言う
正月町はいわば漁師町でよく整備された砂浜があるわけでもなく【海で泳ぐ】といえば磯舟が並ぶ石浜が海水浴場となる
「…京助靴はいたまま水に入るんだっちゃ?」
緊那羅が京助と3馬鹿の足元を見て聞いた
「そ~…じゃないとウニ踏んだりして怪我するんだよねぇ…」
南が答えた
「涼しくなるのか?」
上に羽織っていた暑苦しく重そうな上着を脱いで来てもなおも暑そうな迦楼羅が海を見て聞いた
「まぁ…水だし」
中島が答える