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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・四】ドンブラスココ

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「お-----------------------ぃ!!! スイカ割るぞー!!」
優勝者の中島が叫んだ
比較的平らな地面に敷かれた新聞紙の上に置かれた二つのスイカ
「さて…ではコレより優勝者の中島君によってスイカ割が実施されるわけですが!!」
坂田が【が】の部分で一同を振り返った

「…残念ながら棒を忘れました」
そして腰に手を当ててハッハと笑うと京助と中島が同時に坂田の両脇バラに裏手で突っ込む
「じゃぁどうやって分けるの?;」
阿部がスイカを見て言った
「うーん…;」
南が考え込む
「…分ければいいの」
矜羯羅が一歩前に出て聞いた
「そー…なんだけどねぇ;」
南が矜羯羅に苦笑いで答える
「制多迦」
南の答えを聞いた矜羯羅が制多迦を振り返るとヘラリ笑った制多迦が頷いた
「何?」
そして制多迦がスイカの前にしゃがんでスイカを人差し指で弾いた

ボゴッツ

「っおおおおおお!!!!;」
制多迦の弾いたスイカが割れて赤く熟れた果肉が姿を現した
「すげぇ!;」
中島が拍手する
「すごーい…;」
阿部も声を上げた
「もう少し綺麗に割ってほしかったね…」
矜羯羅が飛び散ったスイカの果肉をつまんで口に入れる
「…めん;」
制多迦が頭を掻きながら謝った
「じゃコッチも頼むわ制多迦」
坂田がもう一個のスイカを指差すと制多迦がヘラリ笑いで再び頷く
「じゃ! まぁ…お疲れサマー(夏)!! いただけスイカッ!!」
中島がスイカ片手に言うとソレが合図となったのか一斉にスイカに手が伸びた

「あま~いっ」
悠助がスイカを頬張って嬉しそうに言った
「種まで食うなよ~?」
京助が悠助に笑いながら言う
「迦楼羅…皮まで齧らないでください」
白い部分まで綺麗に食べていた迦楼羅に乾闥婆が言った
「赤い部分はうまいな」
ペロっと舌で口の周りを舐めながら迦楼羅が言う
「まだ食べたいなら食べ欠けですがどうぞ」
乾闥婆が自分が一口齧ったスイカを迦楼羅に差し出した
「いいのか?」
迦楼羅がスイカを乾闥婆を交互に見て言う
「残念賞ということで」
乾闥婆がにっこり笑って言った