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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・四】ドンブラスココ

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「迦楼羅」
乾闥婆が元のサイズに戻った迦楼羅に声をかけた
「おかえりだっちゃ」
少し間をおいて緊那羅が迦楼羅に言う
「ああ…っだだだだだだだだッ!!;」
次の瞬間 乾闥婆が迦楼羅の髪を思い切り引っ張り始めた
「け…乾闥婆!?;」
ソレを見ていた緊那羅が声を上げる
「…おかえりなさい」
乾闥婆がボソッと言った
「普通に言えんのか普通に!!;」
迦楼羅が髪を押さえながら怒鳴る
「…迦楼羅…」
乾闥婆が小さく迦楼羅を呼んだ
「…僕は…」
乾闥婆が口を開くとほぼ同時に緊那羅が立ち上がって二人から離れた
「…僕は変わってもいいのでしょうか…変わっても…貴方の傍にいていいのでしょうか…」
迦楼羅の髪を握っている乾闥婆の手に少し力がこもった
「変わっても乾闥婆には変わらぬだろう」
迦楼羅がさらっと言うと乾闥婆が顔を上げ迦楼羅を見る
「たとえ変わっても乾闥婆だという事は変わらん…お前は…【乾闥婆】…なのだろう?」
迦楼羅がどことなく悲しそうな顔で言った
「そう…言ったのはお前だろう…自分は【乾闥婆】だと…」
迦楼羅の言葉に乾闥婆が俯く
「…そう…でしたね…僕は【乾闥婆】…あの時から僕は…」
ポタポタと乾闥婆が握る迦楼羅の髪から水が滴り落ちた

「…すまんな」
迦楼羅が謝ると乾闥婆が顔を上げた
「え…?」
「せっかくお前が背を押してくれたのに勝てんで…すまんな」
きょとんとした顔の乾闥婆に迦楼羅が言う
「…嬉しかったぞ」
そしてそう付け加え背伸びをして乾闥婆の頭に手を載せた
「…こ…子ども扱いしないでくださいッ!!;」
「だっ!;」
乾闥婆が顔を赤くして迦楼羅の髪を思い切り引っ張る
「僕は…っ;」