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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・四】ドンブラスココ

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「僕の…?」
「乾闥婆ずるいッ!!!」
きょとんとした顔で悠助を見た乾闥婆から慧喜が悠助を引き離す
「うん! あのね! 僕も応援されると頑張ろうって気持ちになるもん」
慧喜に抱きしめられながら悠助が言う
「僕でも迦楼羅の役に立てるのですね…」
前方二つ、後方二つに分かれた水飛沫を見ながら乾闥婆が小さく言った

「京様--------------------!!! 愛してますわ---------------------------!!!」
ヒマ子の愛の応援が届いたのか京助が沈んでいく
「京助脱落…っと」
坂田がボソッと言った
「京助!!;」
ソレを見た阿部が捕まっていた浮き輪から離れて泳ぎだした
「救護班出動」
阿部に続いて本間も浮き輪から降りて浮き輪をつかんだまま泳ぎだした
「こりゃ面白くなってきましたね坂田さん…期待株の京助が脱落で鳥さんとコンちゃんの独走状態…でも中島も侮れないってことで…ねぇ?」
浮き輪につかまりながら南が言う
「そうだな~…賭けますか?スイカバーでも」
坂田が言った
「じゃ俺鳥さんに」
南が迦楼羅に賭ける宣言をした
「じゃ俺は…矜羯羅」
坂田は矜羯羅に賭けた
「中島が勝ったら?」
南が遠くなる水飛沫を見て聞いた
「京助のおごり」
坂田が親指を立てて言う
「いいねぇ~!! 中島--------------------!! 頑張れ-----------------!!!」
ソレを聞いた南が手を振って中島を応援した

「まぁ!! 京様!! 私の応援が届かなかったのでしょうか!?; あああ…不甲斐ない妻を許してくださいませ…京様…」
沈んだ京助を見てヒマ子が嘆いた
「俺…届いたから沈んだと思う」
慧喜が言うとその場にいた悠助以外の一同が頷いた
「驚いたよ」
テトラに手をついてターンをしながら矜羯羅がすぐ後ろにいた迦楼羅に言った
「乾闥婆が…ね…」
少し速度落として矜羯羅が迦楼羅と並ぶのを待っている
「ワシもだ…」
迦楼羅が矜羯羅に並んだ
「あの兄弟の周りの空気は心地いい…今までの【時】とは違う【時】が…くるのかもしれぬな」
迦楼羅が言う
「今までとは違う…変わっている…僕自身もそう…」
矜羯羅がふっと笑った
「竜は…わかっていたのかもしれん…」
迦楼羅が泳ぐのを止めて言う