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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・四】ドンブラスココ

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「…いかないの?;」
中島と京助のスタートから約10秒経ってもその場にいる矜羯羅と迦楼羅に阿部が声をかけた
「行くよ?」
矜羯羅がにっこりと笑みを返す
「かるらんは足をホラ」
本間が迦楼羅の手を取った
「んはいらんと…!!;」
「スイカ食べたいんでしょ?」
いつものごとく怒鳴ろう本間を見た迦楼羅がその一言で黙って足を動かし始める
「さっき見たく…そうそう」
バシャバシャと水飛沫を上げて迦楼羅が泳ぐ
「…鳥さん…鳥さん…;」
ゆっくりと進んでいく迦楼羅を見て南が苦笑いをする
「こんが…らは?」
坂田がさっきまでそこにいた矜羯羅の姿を探す
「あそこ」
阿部が指差す方を南と坂田が見る
「早ッ!!;」
そして同時に声を上げた
「こりゃ…迦楼羅以外のあの三人の勝負だな」
先にスタートした二つの水飛沫とそのすぐ後ろについたもう一つの水飛沫を見て坂田が言う

「迦楼羅出遅れたみたいだっちゃね;」
岸から見ていた緊那羅が言う
「…応援…しないんだっちゃ?」
緊那羅が乾闥婆を見ると乾闥婆の両手がゆっくり上がり
「…迦楼羅---------------!!」
そして迦楼羅の名前を叫んだ
「…け…」
乾闥婆の大声に一同が動きを止めて岸を振り返った
「頑張ってください--------------------!!」
その声を聞いて迦楼羅がぽかんとした顔をする
「…乾闥婆の今みたいな大声…はじめて聞いたかもしれない…」
慧喜がボソッと言った
「…くも…」
制多迦も言う
「ホラ…応援してくれてるよ」
止まったままの迦楼羅に本間が言った
「…勝たなきゃね」
そして本間が迦楼羅の背中を押す
「…そうだな…」
迦楼羅がふっと笑った