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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・四】ドンブラスココ

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「さて今年もやって参りました!! 食い意地張ったヤツ等全員集合スイカ争奪競泳大会!! 実況はワタクシ坂田!! レースクィーンはアサクラ・南さんです!!」
坂田が南の浮き輪に捕まりながらウニをマイク代わりに言う
「みんながんばれ~」
「矜羯羅)様~! がんばってください~!!」
悠助が相変わらず波に浮かんでいる制多迦の上で慧喜とともに応援する
「毎年やってるの?;」
阿部が坂田に聞いた
「そー! 毎年恒例!! 今のところ京助が強い…去年は浜本もいたけど」
南が阿部に言う
「食い物絡むと京助って強ぇえんだよなぁ…」
坂田が口の端をあげて言った
「よかったね」
本間が阿部の肩を叩いた
「…何がよ」
阿部が本間を見る
「今は栄野色気より食い気みたいだね」
本間が阿部の胸をつついた
「なっ…!?;」
阿部が目を見開いて赤くなる
「栄野の興味が食い気から色気に移る前に目指せ暑寒岳」
本間が後ろから阿部の胸を揉み上げた
「ちょ…; なにすンのよッ;」
阿部が水しぶきを上げて真っ赤になりながら抵抗する
「いいナァ…女子」
坂田が呟いた
「京様--------------------!! 頑張ってくださいませ------------------!!」
岸からヒマ子の熱烈な応援が届く
「…ライバル結構いるみたいだよ阿部」
阿部の耳元で本間が囁いた
「だから何よ;」
胸を押さえた阿部が本間に聞く
「大きくするの手伝う?」
「いらないッ!!!;」
両手をワキワキと動かしながら本間が言うと阿部が大声で断った
「あれ? 乾闥婆…いかないんだっちゃ?」
スイカの見張りをしていた緊那羅の横に乾闥婆が立った
「…乾闥婆?」
自分の問いかけに無反応だった乾闥婆を再度 緊那羅が呼ぶ
「…緊那羅…僕の顔に何かついていますか?」
乾闥婆が手で自分の顔を触りながら緊那羅に聞いた
「え…? …少し顔が赤いだけで別に何も…どうしたんだっちゃ?」
立ち上がり乾闥婆の顔を覗き込んだ緊那羅が言う
「…何でもありません…」
乾闥婆が俯きながら顔をそらした
「僕も…変わってきていますか?」
乾闥婆がボソッと言う
「え?」
聞き取れなかったのか緊那羅が聞き返した
「いえ…」
乾闥婆が顔を上げるとスゥっと涼しい浜風が吹いた