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チャーリー&ティミー
チャーリー&ティミー
novelistID. 28694
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狐鋼色の思い出 真梨子編第3話更新

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「こんなことしてよかったのかなお父さんお母さん」
私は人なのかな
私は機械なのかな
気づくと水溜りにへたれこんでいた
「人でもなく機械でもない 私は何?」
もうどうでもよくなる
どうせ又やつらは来るのだろう
こんな運命はいやだ
あたし……死んだほうがいいのかな

バシャ
大きな音がする
ふと後ろを振り返ると女の子がかさを落としてこちらを見ている
ああそうか見られたか
「あなたはいったい何者なの?」
「何が?」
あたしにわからないものを聞いてどうする
「だって……あなた……その……ニンゲンじゃ……無いよね?」
わからない
わからない
わからない
わかってたまるか
あたしの気持ちもわからないくせに
そのとき機械人形がまた再起動しようと動く
見るもののどうせ再起動は出来ない
ふとそのまま女の子を見る


 イヌ科 キツネ目 ホッキョクギツネ
                       」
息を呑む
念のためにもう一度確認する
変わらない
私と同じような存在が居たんだ!
「それはあなたもでしょ」
気になって聞く
とたんに少女の顔が強張る
心拍数も人の域を脱している彼女をみて私は言う
「あなたからは人の鼓動を感じない」
体を震わせながら少女は私に言う
「あなた何言ってるの……」
私の体の右目が伝える

 ウソヲツイテイル
             」
「図星ね」
「……」
うれしかった
気持ちを共有できるかもしれない
手を握る
彼女のことが知りたい
「あなたは何者?」
「えっ」
彼女の右手が毛で覆われていく
「離してっ!」
彼女は手をいきなり振り払うと必死の形相でこちらを見てくる
「あなた……キツネ?」
「違うわ」
「キツネでしょ」
「違うったら!」
彼女は叫ぶ
こんなに動揺するなんて……
「あなたは本当に不思議な存在ね」
さらに興味がわく
この日本に私のような存在がいたことが奇跡だと思った
わかってくれる人なんかいないと思った
これから話したい
そうだ喫茶店でお茶でも飲みながらなんてどうかな
「これからお茶でもどお?」
手を差し出す
彼女はおびえた目でこっちを見て言い放った
「嫌……嫌……嫌っ!」
私の手をはらって彼女は駆け出していった
「まって!」
しかし声は届くはずもなかった
私はやっぱり怪物なのかなお父さん……お母さん……
しとしとと降る雨は当分止みそうに無かった