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チャーリー&ティミー
チャーリー&ティミー
novelistID. 28694
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狐鋼色の思い出 真梨子編第3話更新

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〈今回よりあなた様のAIを務めることになりましたアルカディアと申します。以後お見知りおきを〉
「御託はいい。それよりも状況を報告して。」
〈YES、マスター。敵機は大型ブースターを取り付けることで高速で移動しながら戦闘が可能となっています。接近戦は挑まないほうが良いでしょう〉
「OK。」
なかなか役に立つAIだ
〈敵機接近〉
「ちっ」
右方向、3時方向
ビルの谷間を疾走するあたしに敵機が肉薄する
迫り来る銀色の機体燃え上がるような真っ赤な一つ目
「…………っ!」
接触
すんでのところでかわす
直後チェーンブレードが装甲をかすめる
さらに鋭い一閃。突き。機銃掃射。
「ちぃっ……」
あたしで勝てるだろうか。
敵機の攻撃はどこまでも執拗だった
機械人形は爆発的な加速力で跳躍。あたしの機体を追い詰める。
間一髪でミニガンを起動。
ダダダダという発射音の後、敵機はすぐさま回避行動をとり空へと逃げた。
「一筋縄じゃ……いかないみたいね。」
敵機が空中から機銃を掃射する。
間一髪のところでバーニアを吹かせ回避する。
ビルの谷間に轟音が響く
あたしは敵機の後ろに回りこみ背部バーニアへ攻撃を仕掛ける。
だがあたらない
なぜ?
WHY?
敵機がけたたましい音を立てて接近
〈接近警報〉
「言わなくたって……見りゃ分かるわよっ……ッ!」
敵の機銃掃射をかわしあたしは真正面から接近。そのまま膝蹴りと肘打ちを組み合わせ敵を弾き飛ばす。
〈今の攻撃は実に合理的でありません。なぜこのような攻撃を?〉
「日々の慣れ」
乱を毎日ぼこした甲斐があるというものだ
直後敵機が眼前までに接近する
チェーンブレードで切り裂く気だ
機体をねじって回避。
チェーンブレードがあたしのいたところに……
すぐさまミニガンで迎撃
回避される
「……ッ!!」
機銃掃射が再びあたしを襲う
間一髪で機体を操り腕で頭をかばう
腕の装甲に当たった弾はそのまま地面に落ちた
「アルカディア。もう一度接近戦に持ち込むわよ。」
〈意味が分かりません。そんな攻撃方法はあなたの敗北と死を……〉
「黙ってなさい!」
〈YESマスター。〉
「バーニア最大出力で敵機に接近。」
〈YESマスター〉
最大出力で敵の懐に入る
敵機の動きが回避に移る
逃さない!
「爆ぜろおおおおおおおおおおおおお!」
ミニガンを撃つ
またもやかわされる
ミニガンの弾は近くの壁に煙を立ててぶち当たる
壁が崩れて機械人形を襲った。
予想外の攻撃に機械人形も反応できずコンクリートの塊に体をぶつける。
〈敵機チェーンブレード破損。ハードポイントからナイフを引き抜くようです〉
機械人形は形をゆがめながらもゆっくりと起き上がり空中へと浮き上がった
そして腰のハードポイントから大型のナイフを取り出した
〈セントウホウホウヲコード56ニヘンコウ〉
〈接近警報!〉
「!」
急接近。鈍色のナイフが鋭い弧を描きあたしに迫る
とっさに半身を引いた瞬間、金属が切断される耳障りな音が響いた。腕に装備されたミニガンが銃身の真ん中あたりからきれいに両断されていた。
〈兵装破損。ハードラックから朱月参型の装備を推奨します。〉
脚部に装備されていたハードポイントから日本刀のようなブレードが飛び出す。
「何これ?」
〈朱月参型。日本刀型チェーンブレードです。〉
あたしが朱月参型を構えると敵機は真正面から駆動音を響かせながら接近してきた。
泥を跳ね上げ近接戦に持ち込む
敵機は容赦なく踏み込む。下段から切り上げ、なぎ払い、振り下ろす。セカンドドライブの装甲が浅く切り裂かれて火花が散った
一方あたしはというと敵機にバーニアを吹かせて接近。
敵の腕を一本切り落としていた。
これで機銃は掃射できまい。
直後回し蹴りが死角からあたしを襲う。
「………っ!」
機体を踏み込ませ相手に体当たりするように無理矢理その一撃を和らげる。
崩れたバランスに身を任せ機械人形は空中できりもみ、その回転速度をナイフに乗せ斬撃を繰り出す。
バーニアを吹かせて回避。
軽いステップの後敵めがけてあたしは朱月参型を振り下ろす。
敵機は体をねじってかわしナイフを繰り出す。
そのナイフが機体のバーニアを抉った
〈敵機接近〉
「ゼェゼェゼェ…………ッ!」
敵機の突進を避ける
〈心拍数増大。大丈夫ですか?マスター?〉
「ゴメン。もうだめかも……」
体力的にもう限界かな……
その時あたしの目の前に円筒形の物体が転がり込んだ
そしてそれはけたたましい音を立てて破裂した
「あちゃー。しまった。ハニーの体も半分機械なんだった。」
乱?
「ハニー。大丈夫か?」
「……そう見える?」
乱は自嘲気味に笑った。
おそらく投げたのはチャフグレネード。
機械を動かなくさせる効果をもつ非殺傷性手榴弾。
「あとは任せてくれ。止まった相手だ。俺のショットガンで十分だよ。」
そう言うと乱は機械人形に近づいて一言言葉を言った
「俺の真梨子によくもまぁ手をだしてくれたな。えぇ?風紀委員の俺がそんなの認めると思ってるわけか?」
そう言うと乱は機械人形の頭部にショットガンを突きつけ撃った。空薬莢が転がる音と銃声が木霊して戦闘は終わった。