小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
チャーリー&ティミー
チャーリー&ティミー
novelistID. 28694
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

狐鋼色の思い出 真梨子編第3話更新

INDEX|17ページ/19ページ|

次のページ前のページ
 

「真梨子の家ってどんな家なの?」
「普通のアパート。」
エリは少し驚いている。
「もっと研究所みたいなおっきな家だと思ってた。」
……
「それは別であるのよ。お父さんとお母さんが残してくれた研究所が。」
エリは目を輝かせている。
なんで?
why?
「行ってみたいんだけどいい?」
……いいのかな~
いろいろ一般人に見せていいものはないんだけどな~
「ど~しよっかなぁ。」
「お願い!」
「後で古谷さんに聞いてみる。」
そうしてあたしたちは裏の路地へと入った。
遠くから飛行機のような音が聞こえる。
突然古谷さんから電話が入った。
(真梨子!つながったか。)
「何?古谷さん。」
……嫌な予感
飛行機の音はどんどん近づいてくる
(気のせいだといいんだが、今センサーに高速で移動する人間大の金属の塊が写った。もしかすると……)
「エリ。こっから少し遠くに逃げられる?」
「えっ?どうして」
飛行機の音が大きくなる
「機械人形ですよね。古谷さん。」
(よくわかったな。なんでだ?)
あたしの目の前には……
「今機械人形がここにいるんです。飛行型の。」
大きなブースターが取り付けられた天使のような見た目に禍々しい悪鬼のようなモノアイ。
右手に大きな機銃。左手には長いチェーンブレードが握られていた。
あのブレードならあたしの体はひとたまりも無いだろう
……エリは遠くまで逃げられたかな。
「真梨子!」
なんで……いるのよ……
「バカァ!なんで逃げないの?殺されるわよ。」
そのとき……機械人形が残酷に時を告げた
〈モクヒョウヲカクニン コレヨリモクヒョウヲコウゲキシマス〉
「エリ!伏せて!」
機械人形は右手を上げ……あたしに向かって機銃を放った。
そして運悪く弾丸のひとつは……あたしの目にあたった。
「…………隠れなきゃ」
あたしは手で合図を送った
それは近くの廃工場へ逃げろという合図だった

「真梨子。大丈夫?」
目が痛い
「痛覚センサーを全面カット。視覚も同様にカット」
痛みは収まった。
襲われた後あたしたちは近くの廃工場に隠れた。エリが途中で機械人形に当てたペンキによるものが多いだろう。
「いつ来るかわからないわね」
「うん」
PSもない状況で勝てるはずがない。あったとしても空飛ぶ相手じゃ……
普通2面ボスは1面ボス2体でしょ
「バックとってくれる?」
「う、うん。」
向こうに落ちているバックをエリが拾ってきた
「は、はい」
「ハンカチとってくれる?」
ごそごそとエリはバックをあさった
「これ?」
「うん。右目のところに巻いてくれる?」
グロテスクだよね
「ゴメンね」
「え?なんで?」
エリは笑って返した
何でこんな絶体絶命なときに笑えるんだろう
「巻き込んじゃってごめんね。」
「良いよ。仕方ないもん」
そこまで割り切って考えられるなんてエリはすごいなぁ
「良し!あたしはあいつを倒してくる!」
こういうときこそ笑顔が大事なんじゃない
なんで明るいことに定評のあるあたしが顔しかませてるのさ
「がんばって。ハイ!巻き終わったよ」
エリは目のところでハンカチを巻いてくれた
「ありがと」
古谷さんに連絡を入れる
「古谷さん。PSをお願い」
(分かった。すぐに送る)
すぐにPSが来るはずだ
飛行機のような音がまた聞こえる
遠くへと消え去った
ちょうどそこへPSが届く
さすがマスドライバーで飛ばしてるだけあるなぁ
「じゃあ行って来るね」
そう言うとあたしはPSを着て外に出た