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気づいてね!

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〔朝の一言〕サービス、そんなオプションがお薦めとあった。

洋介は、ただのモーニング・コールだけじゃ生活が潤わないと思い、それも付け加えた。

朝の一言、
それはオカンの声/韓国男優の声/甘ったるい声/ターザンの声などの選択肢がある。
もちろん洋介は甘ったるい声をクリックし、登録番号・0840で申し込んだ。

すると翌朝から、朝6時半きっかりに、
登録番号・723番という女性から、お目覚めコールがケイタイに掛かって来るようになったのだ。 

もちろん、甘ったる~い声で、
「お・は・よう~ ・・・ 登録番号・0840さん」と毎朝起こしてくれる。

その上に、日替わりの朝の一言サービスがある。
洋介は最初はびっくりしたが、今はとにかくこれが気に入ってる。

なぜなら、
ある朝なんか、「買ってね!」と一言あり、宝くじを買ったら10万円が当たった。

また、「走ってね!」と一言あった朝、
駅からオフィスまで全力疾走して出勤したら、部長がそれを見ていたのだろうか、
「おまえはやる気がある」と褒められて、給料が上がった。

他に、「ひざまづいてね!」と、ちょっとややこしそうな一言もあった。  
そしてその日、たまたま社長夫人がオフィスに現れて、まさに従順に。
洋介はホスト・クラブのホストように、夫人の前でひざまづいた。 

すると、
「この子、カワユイ社員だわ」と宣(のたま)われて、1万円札を内ポケットにこっそりと突っ込んでくれた。

とにかく、そんな前向きで、ワクワクする毎朝の一言なのだ。


作品名:気づいてね! 作家名:鮎風 遊