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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・参】試して合点

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「やーはー!!」
校門前に見えた二つの人影のひとつが手を上げた
「よっす」
キキィ----------っとブレーキをかけて京助が自転車を止めると緊那羅が後ろから飛び降りた
「ラムちゃんもやーはー」
南が緊那羅に手を振る
「中島は?」
京助がいない中島を探す
「立ちション」
坂田が校門脇を指差すと中島が丁度土手から上がってきた
「で?」
京助が自転車から降りて坂田を見た
「明日でもよかったんだけどさぁ…やっぱこう…スリルが欲しくないですか夏休みだし」
坂田が自分の自転車に寄りかかりながら言う
「夏だしね」
南がハッハと笑う
「稲川淳二の季節だし」
中島が頷く
「…何かするんだっちゃ?」
緊那羅が3馬鹿に聞いた
「学校侵入」
京助がどこから取り出したのか懐中電灯を灯火すると3馬鹿も各々の手に持った懐中電灯を点けて顔の下から照らした
「ついでに肝試し? みたいな」
南が笑いながら懐中電灯を緊那羅に向ける
「ただ忘れ物取りに行くだけじゃつまんないと思いまして…」
坂田が懐中電灯を消して言った
「ちょっとオプションついたほうがお得だと思いませんか? 奥さん」
中島が緊那羅に言う
「…よくわからないっちゃけど…学校の中に今から入るんだっちゃ?」
緊那羅がもうだいぶ夕闇に染まった校舎を見た
「……;」
そして無言になる

「怖いのか?」
京助が緊那羅に聞く
「こ…っ; 怖くなんかないっちゃッ!!; ただ不気味だなって思っただけだっちゃッ!!;」
「声裏返ったヨー…」
緊那羅が必要以上の声量で返すと坂田が突っ込んだ
「まぁ何か出た時にはアレだお経」
中島が言う
「お…経?」
緊那羅が京助を見る
「…お前何か受け取り間違いしてんぞ緊那羅; 俺に【お】をつけたって成仏させれないからな;」
京助が緊那羅に言った
「あのねラムちゃん; お経って言うのは南無妙法蓮華経〜とかいう呪文…みたいなので…」
南が緊那羅にお経の説明をし始めた