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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・参】試して合点

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トゥルルル…トゥルルル…

「…つながらないね」
南が言う
「誰にかけたんだ?」
中島が聞いた
「自分…」
緊那羅(妙子)が小さく返した
「…あのナァ; お前ここにいるのに誰が取るんだよ誰が;」
京助が溜息混じりに言う
「あ…そっか」
緊那羅(妙子)が携帯を耳から話して切った
「馬鹿に突っ込まれちゃった…」
ボソッと言うと緊那羅(妙子)が再び指を素早く動かす
「…今なんか言ったろ」
京助が緊那羅(妙子)を見て言った
「…つながりますように」
呟いた緊那羅(妙子)が通話ボタンを押して携帯を耳に当てた

トゥルルルル…トゥルルルル…プッ

『誰?』
「出たッ!!」
「何ッ!!」
緊那羅(妙子)が声を大きくして言うと3馬鹿と京助が一斉に緊那羅(妙子)を見た
『…誰だよ』
電話の向こうの人物が不機嫌そうに聞いてきた
「三春(みはる)だよね?」
緊那羅(妙子)が受話器の向こうの人物の名前なのか聞き覚えのない名前を口にした
『そうだけど…お前誰』
「信じてよ? 私は妙子」
不機嫌そうな電話の向こうの三春というらしき人物に緊那羅(妙子)が自分の名前を言うと3馬鹿と京助が息を呑んだ
『…は? 何…だって妙子…』
「ソレはどうでもいいや…あのね!! わた…大沼妙子今なにしてる!?」
何か言いかけた電話の向こうの見張るの声を遮って緊那羅(妙子)が聞いた
『…誰だか知らないけど…妙子は今病院…』
「生きてるの!?」
また言いかけた電話の向こうの見張るの声を遮って緊那羅(妙子)が聞く
『意識ないけど生きてはいる…ってかお前誰?』
やっと聞けたというカンジの三春の声が聞こえた
「アンタの幼馴染! 大沼妙子!!」
緊那羅(妙子)が言う
『はぁ?;』
「ねぇ!! いい? 聞いてよ? あのね…」
緊那羅(妙子)が携帯を左耳から右耳にあて変えて話し始めた