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郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
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神々と悪魔の宴 ⑧<汚れなき神の気まぐれ>

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「あーあ、こうなったら電源を切るしかないなぁ。データはセーブしてあるんだろ?」
 父親はすこし残念そうに呟いてまたビールをゴクリと飲んだ。
「うん、でも昨日のだから、今の星なんかヘンなカニとかクラゲみたいのしかいないんだよ。今見てたヒト達はセーブしてないんだ。せっかく幸せそうに暮らしてたのに」
「うん、でも仕方ないじゃないか。こうなったら他には――」
 子供が諦めてパソコンの電源を切ろうとした手が止まって世界が凍り付いた時、天の彼方から神の声が聞こえた。

「仕方ないや……」


 こうして全ての宇宙は消滅した。


 おわり

      06.05.30

№091