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真夏の逃避行
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早川ははるかを抱いたまま云った。
「もう一度、温泉に入ってから帰ろうか」
「そうね。一緒に入ってもいい?」
「そうだなぁ。温泉に着くまでに考えておくよ」
「本当は、彼女がいるんでしょ」
「はるかさんは?」
「な、い、しょ」
朝焼けが始まっていた。水の流れる音を、いつまでも聞いていたかった。いつかは、釣りに来たいとも思った。
早川は、はるかから離れた。
作品名:
真夏の逃避行
作家名:
マナーモード